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2010年5月17日 (月)

データで見る口蹄疫対策の緒戦敗北(2010年 宮崎) その9

タイトルを若干変更しました。(2010/5/20)

昨夜は、22:30に新たに10例の感染確認の発表があった。

感染急増の予感」

今朝は朝刊1面に、口蹄疫の記事が出ていた。

「出てるわね。」と妻が言ってくれるが、何だかむなしい気持ちになる。

数字が示す実態は、メディアが伝えているよりもはるかに深刻だ。

下のグラフは、累計の発生例数(対数表示)

100516_1

えびの市を除く107例の累計の増加を、対数表示したグラフだが、

直線を外挿すると、1週間後には200例、16万頭くらいに達してもおかしくはない。

そうなったら、今の防疫対策は、まったく間に合わなくなるだろう。

動物衛生研究所は、すでにたいへんな状態になっていると思われるが、

検査体制なども増強しないと、まったく間に合わなくなってしまうはずだ。

ところで、mixiの書き込みで、気になる噂があった。

噂レベルのことについては、ここでは書きたくはないのだが、データの信頼性に関わる
話なので、書いておく。

現地では、サンプルを採取する獣医が不足している、という噂である。

1回、疑わしい動物がいる農場に立ち入ってサンプルを採取した獣医は、感染防止のため、

その日はもう、ほかの農場には立ち入れない。

仮にこれを担当する獣医が10人しかいなければ、1日に10農場ぶんの検体しか採取する

ことができず、通報があっても翌日以降になってしまう。

もし本当だとすれば、たいへん馬鹿げたことだ。超法規的でも何でも、

講習を受けた人がサンプル採取をできるようにする、などの対策を取るべきだろう。

(参考)発生状況の地図 google地図

お知らせ>本日の図表は、無断転載を許可します。

但し、 1.引用元の表記をお願いします。 2.無断での改変は厳禁です。(サイズの変更はokです。)

お知らせ>宮崎県産の豚肉・牛肉・乳製品は安全です。

データは、農水省、宮崎県の公表データをもとに、個人的に集計したものです。

誤り、疑問点などありましたら、コメントをよろしくお願いします。

Cameranyan_s

私が、コンタンです。(この写真は転載禁止です。)

このブログは、当家の下僕が執筆しています。

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コメント

先ほどのプレスリリースを見たら、ついに10万の大台に乗りましたね。

農水省の発表が遅れ気味である理由は、データが多くなっているため、作業に手間取っているような気がします。

http://www.kumamotokokufu-h.ed.jp/kokufu/math/math_7.html
彦一どんと殿さん
 とんちで有名な彦一が,八代の殿さんから手柄のほうびをもらうことになります。
 「彦一,何でちゃよか,おまえの好きなものをほうびに与えるから,好きなものを申せ。」
 「いや,たいしたこつぁしとらんけん,いりまっせんバイ。」
 「何ば言うとるか。やると言うんだから,何でんよかから,申せ。」
 「殿さん,本当に何でん良かとですか?」
 「俺は殿さんバイ,何でんでくるけん,申せ!」
 そこで,彦一の言うことには,
 「殿さんな,将棋ば好(し)ートンナハルですね。将棋盤の最初の”ます目”に米を1粒置いてくだはり。2番目の”ます目”には2粒,3番目には4粒,4番目には8粒,・・・・・というふうに,将棋盤の最後の”ます”まで米粒を置いていって,将棋盤全体に置く米粒バもらおっごたっとバッテン,良かですか?」
 「何や,そんくらいか。彦一は欲んなかな。よかバイ。持ってけ,持ってけ。」
 「本なこつ,良かっですか? そんなら証文ば書いてくだはりまっせ。」
 殿さんな「将棋盤の各ますに,次々と倍々にして置いていく米粒を彦一に与える」という約束を,文書にして渡しました。
 ところで,この米粒の量は,どれだけになるのでしょう?
 殿さんは彦一との約束を果たすことができたのでしょうか?

指数関数的に増大する相手と対峙してそれを退治するためにこの教訓話を学校教育の必修にしないといけませんね。

口蹄疫問題の対策を担当している農水省や県庁の幹部は指数・対数という概念を持っていないのでしょうか。

beachmolluscさん。

本日未明の農水省プレスリリースを見ると、No.112~116の5例は、
通報があって立ち入り調査した「翌日」に検体を採取しています。
あぁ、やっぱり…、という感じです。

また、プレスリリースの時間もAM2:15となっていますが、朝刊に間に合わせたくないだけであれば、
ここまで遅くする必要もないので、やはり、検査態勢もパンク状態なのかと伺えます。

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