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2010年6月16日 (水)

データで見る口蹄疫対策の遅れ(2010年 宮崎) その32

090717_asikkala_148

昨日 6/15(火) までの公表データの数字により、グラフ・図表を更新しました。

更新した図表(pdf)はこちらからどうぞ。

Photo(Top): Asikkala, Finland  Olympus E-330 + ZD11-22 (写真、図表はクリックで拡大します。)

In this blog, I intend to share graphs and tables of FMD outbreaks in Miyazaki, and I wish everybody understand what is currently happening in Miyazaki correctly.

You can download the latest data, renewed on 15 Jun. 2010 , click below. Thanks for accessing here.

「100615_.pdf」をダウンロード

この2日間、新たな感染確認の公表はありませんでしたが、6/14に288例目の関連農場(豚1,294頭)

が追加になったので、感染疑いの頭数は増えています。

(参考)発生状況の地図 google地図(hisaさん他)

(参考)「宮崎県の口蹄疫拡大プロセス」(Google Earth アニメーション ※Google Earthのインストールが必要となります。

(参考)OIEデータによる口蹄疫発生状況(Google Earth)

1.衝撃の映像

6/14(月)夜のTV東京「ワールドビジネスサテライト」で、木城町の町営牧場(ワクチン接種)で、

放牧する牛のまわりを、野生の鹿が歩き回っている映像が放送されて、関係者にショックを与えた。

(この映像(約5分)は、昨夜まではTV東京のHPで見ることができたのだが、現在は見られなく

なっている。たぶん取材方法に問題があると思ったからだろう。)

  ・移動制限区域内の放牧は禁止されているが、守られていない(しかも町営牧場)。

  ・たくさんの野生の鹿が、周辺に生息している。

  ・ワクチン接種の牧場に、たいした防護策もしてなさそうな取材班が接近している。

  ・政府の専門委員の中心メンバーである明石教授(東大)が、人ごとのように話している。

  ・ワクチン接種の農場の危険性が、あまり周知徹底されていない。

6/18追記: こちらのYoutubeで見ることができる。

2.殺処分はお天気頼み

昨日(6/15)は、降雨のため、新たな殺処分終了は、260例目(牛26頭)の1件だけだった。

下に、殺処分スピードのグラフと、降水量のグラフを並べてみるが、降雨の影響が大きいことが

わかる。(まぁ当たり前かもしれないが。)

100615_23

100506___2

下のグラフは、未処分の感染疑いの家畜(擬似患畜)の頭数。なかなか減っていないことがわかるが、

とりあえず今日・明日と処分が進むことを期待したい。金曜からは雨の予報である。

100615_24

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6/14(月)の官房長官記者会見で、仙谷官房長官は

「6月20日までに患畜と疑似患畜を計画的に処分をする段取りをつけた」と述べたわけだが、

6/15(火)の農林水産大臣記者会見での、山田農水大臣の発言は

「6月20日までに、何とか処分できればと思っております。」と述べてはいるものの、

「ワクチン接種した疑似患畜も、かなり、2万何千かありまして、実際に、ワクチン接種していない疑似患畜は、5千ぐらいまで、牛・豚合わせて、なりましたので、そこのところを、本当に早く処分したいと思ってまして。今朝も小雨のようでして、作業ができるかどうか、今、検討中だと聞いておりますので、何とか、早くワクチンを打っていない患畜、疑似患畜だけでも、早く処分するようにと指示したところです。」

という微妙な表現になっている。

ところで、ワクチン非接種の擬似患畜は、確かに少なくなって来ているが、殺処分できるかどうかは、

どうもマンパワーの問題だけではなさそうだ。

たとえば、今日(6/16)の時点でいちばん処分に時間がかかっているのは、120例目(川南町、豚809頭)

なのだが、この場合、

    感染確認 :5/17

    埋却地選定:6/4(確認から18日目)

そして、昨日から「殺処分中」になっているので、本日終了したとすると、「感染確認から30日目」ということになる。

個別の詳しい事情はわからないが、これほどまでに遅れているのは、

    候補地をいくつ試掘しても次々と水が出てきて使えない

    周辺住民の同意が取れない

など、マンパワー以外の理由がありそうだ。それがどういうものかはわからないが、

やれと言って早急に解決できるものでもないように思える。

(参考)「どうせなら」(kojifarmさんのブログ)

3.牛と豚は数字を分けて出してほしい

ほとんどのメディアの報道が、牛と豚の合計頭数の数字で語っているが、これは一般に向けて

誤解を招くばかりだ

今まで、豚の処分を優先的に行ってきたので、合計の数字の上では処分がすごく進んだように感じられるが、

牛のほうが体がでかいので、処分はたいへんだ。一緒くたにしてしまうのは、とても粗雑な報道だ。

下のグラフは、ワクチン接種による殺処分対象を含めたグラフ。

100615_26_3

但し、注記した通り、ワクチン接種ぶんの殺処分の進捗状況については、かろうじて

知事のブログに合計数が出ているだけである。

どこかの新聞で、こうした数字を取材して、きちんと国民に届けてもらえないだろうか…。

ところで、前回「口蹄疫リンク集」のエントリーを作成したのだが、アクセス解析を見ると、

思いのほか利用されているようだ。もっと早く作っておけばよかった。

お知らせ>本日の図表は、pdfを含め、無断転載を許可します。

      但し、 1.引用元の表記をお願いします。 2.無断での改変は厳禁です。(サイズの変更はokです。)

お知らせ>宮崎産の豚肉・牛肉・乳製品は安全です。

1

データは、農水省、宮崎県、OIEの公表データをもとに、個人的に集計したものです。

誤り、疑問点などありましたら、コメントをよろしくお願いします。

Nyaran_kontan

私がコンタンですにゃ。「にゃらん」のまねをしたにょだ。(この写真は転載禁止ですにゃ。)

このブログは、当家の下僕が執筆しているにょだ。 リンクフリーですにゃ。

Hi, my name is Kontan. My servant writes this blog. This blog is link-free.

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コメント

●国富町木脇、ワクチン接種圏外の肥育農家(230頭規模)で口蹄疫発生疑い。かなり黒:陰性の可能性高いとの情報。

●国富町木脇は黒と判断され、2時半から掘削開始!早く処分が終わってほしい!明日からの天候が・・・

本日午後、丸山県議のツイッター
http://twitter.com/maruyamayujiro

宮崎県によると、120例目はただいま処分、埋却作業中となっていました。
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/parts/000141727.pdf

ありがとうございます。私のチェック漏れでした。
さきほど修正、差し替えを行いました。

はじめまして。
以前から、読ませていただいてます。わかりやすい統計情報をいつもありがとうございます。
国富町の発生場所ですが、西都から一山超えていて宮崎市の発生場所から川を越えている、高速道路に近い場所です。
飛び火した、宮崎市、都城市の発生場所もともに高速道路に近い場所でした。
これは、どういうことを意味してるんでしょう。
飛び火した感染経路は、早期終息のためにも、調べてほしいものです。

あくまで、専門家でもない素人の個人的見解ですが…、
感染経路については、いろんな可能性がありすぎて、ほとんどのケースで、はっきりさせるのは不可能だと思います。

但し、どんなルートによる可能性が高いのか、というあたりまでは、いろいろ調査してゆけば判るでしょう。
(現状では、サーヴェイに専門家をさく余裕もないようですが…。)

今回のウイルスは、10年前に侵入したものよりははるかに感染力が強いのは確かですが、それでも、
2001年の英国の流行に較べれば、感染拡大のスピードは遅いと感じています。(はっきりしたことは判りませんが。)
http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/eiken/idsc/disease/fmd1.html

感染の中心地、川南町でも、農家数で考えると、半数以上の牛飼養農家がワクチン接種時まで生き残っていました。
それなのに対策が追いついていないのは、本当に残念なことです。

木城町の町営牧場は、本日殺処分終了とのこと。
TV東京のクルーの行動も、だいぶ問題があったようです。
http://www.shepherd-clc.com/rebbs/re-bbs.cgi

初めて今日拝見させていただきましたが、非常によく整理された資料になっていて、驚きました。

今回の口蹄疫発生に非常に驚き、具体的なデータがほしかったので、大変にありがたく思います。

鹿児島大学の岡本教授という方が開いているサイトで、積極的な感染調査が必要だと言われています。

http://vetweb.agri.kagoshima-u.ac.jp/vetpub/Dr_Okamoto/Animal%20Health/surveillance2.htm

にありますが、発症前の感染確認ができ、発症前に防疫措置をするべきだというものです。2000年の時は、まさにこれが行われていたのですが、今年は、やっと都城で行われています。


taked4700さん、はじめまして。
岡本教授のサイトは、以前から拝見しています。

尚、「その29」あたりまでは、もう少しいろんなグラフをのせています。
(ワクチンが効いてきたので、現在は意味のなさそうなグラフは出していません。)

もしtaked4700さんが専門家の方でしたら、「こんなグラフを作ってみたら」というような
アドヴァイスを頂戴できるとありがたいです。(お応えできるかどうかはわかりませんが。)

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