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2010年6月26日 (土)

データで見る口蹄疫対策の遅れ(2010年 宮崎) その38

Asikkala_387

昨日 6/25(金) までの公表データの数字により、グラフ・図表を更新しました。

更新した図表(pdf)はこちらからどうぞ。

Photo(Top): Asikkala, Finland  Olympus E-330 + ZD11-22 (写真、図表はクリックで拡大します。)

In this blog, I intend to share graphs and tables of FMD outbreaks in Miyazaki, and I wish everybody understand what is currently happening in Miyazaki correctly.

You can download the latest data, renewed on 25 Jun. 2010 , click below. Thanks for accessing here.

「100625_.pdf」をダウンロード

(参考)発生状況の地図 google地図(hisaさん他)

(参考)「宮崎県の口蹄疫拡大プロセス」(Google Earth アニメーション ※Google Earthのインストールが必要となります。

(参考)OIEデータによる口蹄疫発生状況(Google Earth)

口蹄疫リンク集」 (お世話になっている良質なサイト)

1.殺処分の状況

6/24(木)に、感染疑いの家畜(擬似患畜)の処分が全て終了し、残りはワクチン接種ぶんのみとなっている。

100625_27

昨日、今日と豪雨にもかかわらず作業は行われている。スピードが落ちているのはやむを得ないだろう。

100625_28

今まで、処分作業で大きな事故は起きていないようだが、小さな事故はいろいろあるようだ。例えば、

「雨のため消石灰がタイベックを通過して両太ももが炎症を起こしてます。」

mh7208 on Twitter)など。

100625_26_2

残りは、牛が13,131頭(19.3%)、豚が11,136頭(5.4%)となっている。

天候次第だが、今月中の完了はやや難しそうだ。

2.殺処分統計

まだ続発があるかもしれないが、感染疑いの家畜の殺処分が終了したので、ひとまず

市町別に状況をまとめてみた。

処理日数(感染確認から殺処分終了までの日数)の平均は

  高鍋町 15.0日 (25例、24,614頭)

  川南町 11.2日 (196例、145,164頭)

  新富町  6.2日 (17例、8,264頭)

  木城町  5.0日 (5例、5,952頭)

  西都市  4.4日 (8例、5,022頭)

  都農町  3.3日 (31例、7,401頭)

 (えびの市、都城市、日向市、宮崎市、国富町は、1日以下)

となっていて、川南町を別にすると、高鍋町や新富町が苦戦したことがわかる。

各市町別の状況は、以下の通り。

100625_41

100625_42 100625_43

100625_44

農水省の作成した「口蹄疫防疫措置実施マニュアル」(6/24)では、原則として24時間以内の殺処分

とされているが、今回の実態は24時間以内からは遠くかけ離れている。なぜ時間がかかったのかの、

詳細な報告書をお願いしたい。

3.朝日新聞の反省記事

今朝の朝日新聞(東京版・37面)に、「現場に行けない 口蹄疫、手探り取材2ヶ月」

という記事が出たが、

100626_asahi37s

この最後に、

もっと早い段階から危機感に応じた報道ができていれば、行政の対応が変わっていたかもしれない

とある。しかし、Asahi.comの宮崎ニュースの小さな記事では、連休明けには殺処分の遅れを問題とする

記事が出ていたから、現場の記者は、問題の所在と深刻さがわかっていたのではないかと思う。

それを記事にできなかったのは、担当記者としては悔しかったに違いない。

4.15年後に振り返ったら…。

昨日、NODA・MAP(野田秀樹)の舞台「ザ・キャラクター」を見た。

オウム真理教を素材に、教団を内側から描いた作品で、このような時事テーマをストレートに扱っているのは、

野田作品には珍しい。

が、作者も書いている通り、「救いのない物語」で、宮沢りえなど出演者の演技がすばらしいのだけど、

何とも言いようのない、出口の見えない物語になっている。

今年は地下鉄サリン事件から15年経ったのだが、オウムの問題は、まだまだ私の中でも

どんよりとした近寄りがたいモノである。

今回の口蹄疫事件を15年後に振り返ったら、どんなふうに見えているだろうか。

  ・被害者は救われているか、復興はどのようになされるか、なされなかったか?

  ・どんどん被害が拡大してゆく恐怖。

  ・来る日も来る日も、家畜を殺し続けた人たち。

  ・有効な手がぜんぜん打てない県と農水省。

  ・何もしなかった大臣。

  ・あえて報道しなかったメディア。

  ・ワクチン接種の非情と不条理。

  ・忘れられた多くの間接的な被害者。

お知らせ>本日の図表は、pdfを含め、無断転載を許可します。

      但し、 1.引用元の表記をお願いします。 2.無断での改変は厳禁です。(サイズの変更はokです。)

お知らせ>宮崎産の豚肉・牛肉・乳製品は安全です。

100625_umaimon_m105

「宮崎のおいしいもん食べて宮崎支援!」セット

データは、農水省、宮崎県、OIEの公表データをもとに、個人的に集計したものです。

誤り、疑問点などありましたら、コメントをよろしくお願いします。

100625_umaimon_s109

私がコンタンです。(この写真は転載禁止です。)

このブログは、当家の下僕が執筆しています。 リンクフリーです。

Hi, my name is Kontan. My servant writes this blog. This blog is link-free.

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コメント

上のコンタンの写真、きりっとした良い表情です。ご馳走に囲まれてご機嫌でしょうか。下僕の方か?

宮崎県は水と太陽に恵まれた自然豊かな土地です。外で何があっても最後まで自給自足できる、住民が生き残れる大地があります。

海岸で犬の散歩の帰りに今朝コンビニで買った地元紙の記事では、川南などの口蹄疫発生農場の多くで糞尿の防疫措置がなされていない、山積みで消石灰をかけてシートで覆っているだけだそうです。家畜の埋設が優先されて一緒に処置されないまま、直近に埋却できる場所が不足しているようです。ハエが発生しているかどうかはわかりません。おそらく、ウジが湧かないように薬剤を散布しているだろうと思いますが、徹底されていないような気がします。まだ防疫措置の終わっていないウイルスがたっぷり残っているので、気を緩めないことが大切でしょう。

beachmolluscさん。
清浄化が視野に入ってきたせいか、滞積した糞尿の問題が、だいぶ報道されるようになりましたね。
(東京では報道は見かけませんが。)
篠原副大臣の発言などを見ても、なかなか難航しそうな感じです。

コンタンは肉を焼いてもまったく反応なしです。(子猫の時から与えていませんから。)

宮崎から送られてきた野菜は、どれも美味しく頂いていますが、とりわけ印象的だったのは長ナスです。
東京ではあまり見かけない大きなナスですが、すごく美味しいと思いました。

6/26終了分までの殺処分データです。(宮崎県まとめ、データ協力:丸山裕次郎県議)

■未処分頭数
  牛 11,172頭 (16.4%)
  豚  7,396頭 (3.6%)

■6/26の(1日の)殺処分頭数
  牛 1,959頭
  豚 3,740頭
  計 5,699頭

(全体数は6/25と変わっていませんので、ブログ本文を参照ください。)

27日夜に発表された農水省プレスリリースによると、都城市で実施中の清浄性確認検査の中で、1農場の1頭(牛)において、ELISA検査で陰性が確認できなったようです。これについては、27日に再度採血し、ELISA検査が行われている模様です。
ただし、この農場の牛については、現在のところ口蹄疫の症状は出ていないそうです。
なお、時事通信の報道(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100627-00000066-jij-pol)によれば、陰性とならなかったのは誤差によるもの(農水のコメント)、とのことです。
再検査で、陰性が確認されると良いですね。

ネットサーフィンしていると、犯人探し:初動の遅れについて「埋却場所の確保が物理的に無理」な状態だったらしいことがスルーされているようです。国の対策本部は県や町が補償ばかり言って防疫の義務を怠っていたと解釈し、現場の(身動きできないでいた)実情:理由を把握できなかったことは棚上げのようです。

発症確認から防疫措置、埋設が終わるまでに1週間、あるいはそれ以上経過した例だけ抽出してマップ上で示し、GIS地理情報として表面地質図、土地利用図と組み合わせると実態が客観的に浮かび上がると思っています。行政がやるべき仕事ですが、ボランティアでやっておかないと、大事な反省点がうやむやになりそうです。

手元に宮崎県の土地利用図(かなり古いもの)があったはず(地質図はオンラインで県のサイト内に公開されています)ですが、一時的に行方不明で探索中です。県や市町村は当然これを行政資料として持っているはずです(最新があるかもしれません)。

都城のELISA検査で陽性となったモノが1例あった件だが、
この検査では疑陽性が1%程度出る可能性があるとのことだ。

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