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2010年8月20日 (金)

データで振り返る口蹄疫対策(2010年 宮崎) その46 永遠の謎

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Photo(Top): Galapagos blue-footed booby   Isla Seymour Norte, Galapagos (写真、図表はクリックで拡大します。)

感染拡大のプロット図を途中まで作ったのでアップします。 ←10/14 完成 / 11/5 一部修正しました。

図を保存してスライドショーで見ると、簡易アニメーションとして見られます。(画像サイズは1400×1000, 2100×1,500の2種類です。)

えびの市の発生マップは「その45」にアップしています。

位置は公表情報などから、なるべく矛盾が起きないように推定しましたが、まだ大きな誤差があるかもしれません。

現地など確認したわけではない(現地に行ったこともない)ので、その点はご承知ください。

今回の図は転載禁止です。

1.感染拡大にまつわる(永遠の?)謎

謎1: 初発の農場はどこか?

    (口蹄疫疫学調査調査チームは、6例目を初発と推定しているが、詳細な根拠は公開されていない。)

謎2: 初発農場へのウイルスの侵入経路は何か?

謎3: 6例目の豚は感染していなかったのか? それはなぜか?

謎4: 7・2・3・4・5・8・11例目と、6・1例目の接点は何か?

謎5: 初期の段階で、殺処分の顕著な遅れがなかったのに、豚への感染が起こったのはなぜか?

    (豚への感染を起こすのに十分な量のウイルスが、どこにあったのか?)

謎6: 管理が行き届いているはずの、畜産試験場の豚が、真っ先に感染したのはなぜか?

謎7: GW期に、豚農場で集中発生が起きたのはなぜか?

    豚農場だけに感染を広げた人為的要因(例えば飼料運搬車?)とは何だったのか?

謎8: GW頃から、殺処分の遅れが顕著になったのにもかかわらず、

    感染拡大のスピードが増えなかったのはなぜか?

謎9: 消毒などによっては感染拡大を止めることができなかったが、「防疫の穴」はどこにあったのか?

謎10: 5/14頃から、感染地域が急速に拡大したのはなぜか?

     それまで、地域的な拡大が起きなかったのはなぜか?

     この時期の拡大が、南側に偏っていたのはなぜか?

謎11: 厳重に警戒していたはずの、畜産改良事業団が、真っ先に感染したのはなぜか?

謎12: 5/16前後の豚の集中発生も、やはり牛に先行して起きているが、それはなぜか?

謎13: ワクチンの効果は、どのくらいあったのか?

     ワクチン接種農場での、不顕感染はどのくらい起きていたのか?

謎14: 都城への「飛び火」の原因は何か?

謎15: 西都市、日向市、宮崎市への「飛び火」の原因は何か?

     これらの飛び火が同時に起きたのはなぜか?

謎16: 川南町においても、小規模な牛農家の半数以上(注:筆者の推定)が、

     最後まで発症しなかったのはなぜか?

謎17: 7例目農場から出荷された、「感染していた可能性のある」牛の行方は

     どうなったのか? (9/11追記

謎18: 宮崎空港では、口蹄疫ウイルスに効果のある消毒が行われていたのか?

     また、国内のほかの空港ではどうだったのか? (9/11追記

謎19: 4/29の「口蹄疫疫学調査チームの現地調査及び第1回検討会」では

     どんな話が出たのか?

     また、この現地調査が、1例目の農場だけに行き、6例目や7例目の農場に

     行かなかったのはなぜか? (9/16追記) 

2.Sheet A (詳細情報入り)

頭数は7/16農水省公表の頭数。当初の公表値とは少し変わっています。日付は発症日です。

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3.Sheet B (ポイントのみ)

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4.Sheet C (3日刻みの発生ポイント)

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5.Sheet D01 (ワクチン範囲外の発生)

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6.Sheet D02 (移動制限区域の推移)

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(8/25追記)第3回口蹄疫対策検証委員会の資料の中に、周辺の農場分布のマップがあったので、

切り出してみました。(解像度が低いのが難ですが。) 発生状況は5/20頃でしょうか。

Photo

お知らせ>宮崎産の豚肉・牛肉・乳製品は安全です。

Hayabamai

近所のスーパーで早場米を買いました。値段の割においしいと思います。

パッケージは好みが分かれるでしょう…。

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Photo: Galapagos blue-footed booby   Isla Seymour Norte, Galapagos

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コメント

感染症は、感染がある程度にならないと、わからないものです。
もし強制入院、会社を退職させられ、世間から石ぶつけられるようなものなら、どのような行動をなさいます。

科学的データは土の中になってしまいました。 科学的データは公表しないとの事です。
しかし、申告のあった順番は重視されるようです。 人の現地疫学調査とは少し違うようです。 


赤信号心理、生産者にあるかないか。
内心は誰にも分からないですが、同業者にはポロッと口にします。
すでに何人かの同業者に同じ質問ぶつけましたが、すべて同じ回答でした。


謎6 管理が行き届いているはずの・・・・実際には「管理マニュアルが無視されていた・常日頃から」では?。

謎11 事業団へのウイルス侵入…官営マニュアル無視だけでなく、本来、人や物の移動を制限すべきなのに、
特例移動準備で人や物の動きが逆に多くなり、また、泥縄計画だったので防疫体制に大穴があいていた。では?


6例目の豚は感染していなかったのか? それはなぜか?
これは、10年前のFMDVのとき、動物実験で、わかっていました。

平成12年9月1日  農水家畜衛生試験場畜産局
「国内で、分離された口蹄疫ウイルスを用いた感染試験成績について」  に、詳しくかかれております。

水牛と牛の発症可能性は、同レベル。発症牛と同居の豚は、同じく同居の牛が、発症しても、発症しない。など。。。

つまり、豚が発症するには、暴露量レベルが高くないと発症しない。


陽圧ウインドレス畜舎構造が、豚の初発を誘引した可能性は、大である。
もともと、PRRSなど、呼吸器病対策として、豚の呼吸器の高さ、地上30cmくらいに、温まった外気を集中的に、送り込む方式なので、
暴露量が増大しやすい構造である。

発症農家の豚舎構造を調べるべきでしょう。陽圧ウインドレス限定で、発症しているなら、畜舎構造が、問題では。


4月20日以前の獣医、行政職員、受精師、サクテイ師など、初期10農場くらいの出入りを調べるべき?

人間は、単にキャリヤだけでなく、ウイルスを増幅していないか調べるべき。

空気感染などは、暴露量が、初期は、ひじょうに少ないので、やはり畜産関係者の家畜への接触、汚染器具の接触、えさへの混入など、
濃厚な暴露量の疑いを重点的に調べるべきか?

初期段階で、空気感染なら、もっと、拡散方向が違ったと思います。


1例目から15例目の地域で、患畜の出なかった農家の位置は、どこでしょうか?

いわゆる畜産農家全部の位置が頭に入ってないので、推測が難しいですね。患畜発生農家だけ、見ていては、よくわかりません。

国、県は、そういう情報をきちんと出さないのでしょうか?

ワクチン接種農家地図が解ればよいのですが。。

ワクチン接種農家のうち、擬似患畜の見逃しがあるかもしれませんし。。

本来、初発近辺は、全部抗体検査データがあれば、わかりやすいですね。


赤信号意識、これは、かなりあるのではないでしょうか?
だから、いつも正直者が馬鹿を見る。
その傾向は、全く知識のないものより、ある程度、知識を持っている者たちの
ほうが、強い傾向にある気がします。
畜産試験場の豚の件は、初期の発生農場の処理に従事した人間を調査すべき(すでにしてあるのか?)
だと、思います。
初期に対応した人間は、恐らく、その自治体ならびに県、および畜産関係者であった可能性大のはずです。
そして、口蹄疫に対する認識も、まだ、10年前のままだったはずです。


13例目の関係者もでしょうね。 国道10号線沿いに関しては、少ないのでは。 


グーグルマップでは密集して見えていますが、現地の国道10号を走りながら車から道端に実際に見えるのは都農町のミヤチク工場、県の畜産試験場、農業大学校とその裏手に近接した家畜「改良」事業団とかです。多くの農場のある場所は、視界に入らない地形の起伏や植生の向こう側です。国道伝いというのであれば県の重要施設がウイルスの伝播のハブになったということを示唆します。

>初期に対応した人間は、恐らく、その自治体ならびに県、および畜産関係者であった可能性大のはずです。そして、口蹄疫に対する認識も、まだ、10年前のままだったはずです。

10年前の当時の県農政水産部長が現在某市の首長をやっていると聞いていますが、当時の「封じ込め成功」の後の県内全体の家畜農場の防疫について放置プレーだったのでしょうか。この人、3年前の鳥フルの時は市長さんになっていましたね。2002年のレジオネラ感染問題でアウトになった前市長の後を継いだようですが、再選も果たし、とても運まわりの強い人物です。


(仮想)検討委員会の中間報告原案を入手した(ジョークです)

1 危機意識の欠如と危機管理体制の欠落
2 生産者優先・消費者保護軽視の行政
3 政策決定過程の不透明な行政機構
4 農林水産省と厚生労働省の連携不足
5 専門家の意見を適切に反映しない行政
6 情報公開の不徹底と消費者の理解不足
7 法律と制度の問題点および改革の必要性

コメンテーターの皆さん、各項目に御意見を加えて下さい。
出典は後日URLを公開します。


Sheet 08 (5/20-5/22) No.161-196 を追加しました。


(共同通信)
「宮崎、27日に口蹄疫終息宣言 ふん尿処理基準を緩和」
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010082301000689.html

口蹄疫問題で宮崎県の東国原英夫知事は23日、家畜のふん尿の堆肥化処理が対象農場の約8割で終わったことを明らかにし、
当初の予定通り、27日午前に記者会見を開いて終息宣言を出す方針を示した。
処理が遅れて宣言が先延ばしになる可能性が出ていたが、県は堆肥化の際の基準を緩和して間に合わせる。

 東国原知事は「家畜の競り市や地域経済、県民生活を考えれば、27日の終息宣言は動かしづらい」と述べ、
基準緩和によって「あと2、3日中に処理が終わる」との見通しを示した。

 県によると、今月上旬からウイルスが残っている可能性があるふん尿を無害化するため、川南町など約1250戸の農場で堆肥化処理を実施。
うち約8割で、ふん尿をかき混ぜて発酵させ、ウイルスが30秒あまりで死滅する60度以上の温度にする処理を終えた。

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すごいなぁ、宮崎県…。


宮日新聞をコンビニで買ってみたら、野生動物に関する囲みやらがありました。

村上教授の見解では、過去に野生動物が感染した事例がないから、あまり気にするな。

猟友会の会長の見解では:野生動物が家畜の畜舎に侵入することを否定していました。狩猟は人家や集落周辺で禁止ですから、猟師さんたちは野生鹿やイノシシが家畜の周りに出没している実態を認識していないのかもしれません。

別の記事で、口蹄疫関連の今後の(公募された?)野生動物調査では、(過去の調査情報があるので)北海道を主な調査フィールドにするそうです。これはナンデカネーーー。九州の野生動物調査は応募がなかっただけか?


beachmllusc さま。
「過去に野生動物が感染した事例がほとんどない」のは事実のようですが、
日本でこれほど口蹄疫が広がったのも、これまでなかったことです。
宮日の記事は見てませんが、記者はなぜそのまま記事にするのでしょう。

堆肥の温度についても、49度で大丈夫、というニュージーランドの研究のことが挙げられています。
(宮崎県「家畜排せつ物の発酵消毒処理について」 http://www.pref.miyazaki.lg.jp/parts/000144602.pdf
でも、この種の基準には、「安全率」を見るのが当然で、それを考慮して60度と決めたのでは?
安全率を勝手に引き下げて良いのなら、原発の建設なども簡単でしょう…。
何れも、科学の顔にみせかけた政治でしかありません。

何より、このような不透明な方法で、堆肥を使ってもらえるのでしょうか?
仮に安全性はokだとしても、風評被害を考えるなら、非常にマズいやり方に思えます。


takuya sugita さんのツイートより引用。(何れも8/24) http://twitter.com/sugitank

「8月5日より始めた堆肥の切り返し作業・・・毎日、手を替え品を替え、手作業や機械を借りて切り返しをやってきて、
 本日をもってやっとすべての農家の堆肥を60℃にあげることができた!
 やったぞー!と思ったら 要件緩和@@!?ガーン 」

「早くからみんな農家の人もまじめに取り組んでくれて、一緒に混ぜる副資材(米ぬかや油かす、菌とかね)を購入したり、
 重機を借りてきたりしてくれてて、お金かかってる人も多いのに・・・。
 でも、終息宣言に向けて・・・仕方のないことなのか? 」

「再開に向けて一刻も早く・・・はわかるが、初めから一生懸命取り組んでる人が馬鹿を見ないようにだけはしてほしい・・・。
 みんなあらゆる手を尽くして猛暑の中頑張っているのだから。
 これでは「別に買ったりしなくてもよかったのでは?」と言われても何も言えない・・・。」

CowBoy さんのツイートより引用。(何れも8/24) http://twitter.com/_Cow_Boy

「ちょっと気になったので、コメントします。堆肥の温度が上がらないことが話題になっており、
 その理由として消毒用の石灰が混入してpHが高くなっていると断定しているようなwebを見かけます。
 このページのコメント欄にもそんな記述があります。 http://bit.ly/doXxUU

「ふん尿は、そもそもアルカリ性で堆肥のpHは9前後です。ですから前記のコメントは既に間違いです。pH9で発酵しなければ堆肥作りは不可能です。
 別のサイトでは、消石灰を散布したことで堆肥のpHが11以上になっていると言う記述も見ました。検証します。」

「 まず、畑に石灰を入れてpH矯正する場合のことを説明します。
 畑のpHを矯正する際は、1.pHを測定 2.規定のpHにするために必要な石灰資材を計算し投入 と言う手順を踏みます。
 石灰の必要量はアレニウス氏表というものを使います。興味のある方はググってみてください。 」

「おおざっぱですが、普通の畑でpHを0.5高くするのに使う炭カルは170kg/10aくらい。
 土地の深さは10cmで計算しますから、このときの土の量は10*100*0.1=100立方メートルです。 」

「堆肥のpHを9.0として、これを11まで上げるには680kgの炭カルが必要。消石灰はアルカリ度が高いので、この分量の75%でいいので510kg。 」

「私の行っている農場では2500立方メートルの堆肥施設を持っているので、このpHを11にするには12.75tの消石灰を散布しなければならない。
 そして、この量を均等に混ぜこまなければならないんです。本当に宮崎の堆肥はアルカリだから発酵しないのでしょうか。」

「切り返しがうまくいっていなければ、部分的に強アルカリになっている可能性もあります。ですが、アルカリの部分以外は発酵するはずです。
 第一、宮崎の畜産関係者がこのくらいのことが分からないとも思えません。pH測定位していると思いますよ。 」


「口蹄疫の疫学調査に係る中間的整理」 http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100825_1.html
による、推定の発症時期

3/25 6例目
4/4 1例目
4/8 7例目
4/12 2例目
4/14 8例目
4/17 3例目、9例目
4/18 4例目
4/19 12例目
4/20 15例目

(以上10例が、4/20までに発症と推定。 豚の初発は12例目(4/19))
「その43」に、これにより修正した表をアップしました。

県畜試支場(10例目)についての記述:

「10例目の農場については、一般的な農場に比べバイオセキュリティが高いとされる農場であったが、
 一方で、口蹄疫発生前にはシャワーイン・シャワーアウトの実施が外来者に限られていたこと、
 豚を移動させる際に豚舎の外周を歩かせていたことなど、病原体の侵入防止対策が不十分であった
 点も認められており、こうしたことも農場への侵入要因の一つと考えられる。」


堆肥モニタリングで、何カ所か回ったのですが、その際、牛がいる敷料時に消石灰を散布した農場があり、その堆積した排泄物は石灰が混ざった状態で、
まばらに白い状態でした。温度は、50cmあたりが最も高く、55度くらいありました。
 pHは、白い石灰部分は10を保持ししていたものの、後は、ほぼ7.0~8.0でした

>>>>と、あるように、消石灰が多い汚染物は、と殺まで、長く生きていて、敷料時に消石灰を散布したりして、堆肥山表面に、消石灰を撒いただけより、かなり石灰が多いときで、もとろん、静置ですから、白い部分、黒い部分とあるので、石灰そのものの白い部分で、PH10、後は、黒いところは、ほぼ7.0~8.0で、深さ、50cmあたりを中心に測定したもようです。

pH測定位していると思いますよ>>>>測定はしました。

温度もPHも測定位置、深さで、ばらばらです。ただ、どこの測定値も、温度がなかなか上がらなかったのは事実です。普段と違うのは、酸素不足?石灰?くらいではないでしょうか?

今後のために、ぜひ、検証実験をしていただきたいものです。初心に戻って考えれば、温度が、おがらない理由は、何かあるはずですから。

消石灰を散布したことで堆肥のpHが11以上になっている>>>>これなら、ウイルスが死滅しやすいので、静置のみで、不活化できそうですね。だた、堆肥全体が、PH11は、ありえない数字と思います。11なら、石灰そのものって言うくらいの石灰量ですね。

部分的に強アルカリになっている>>>>そもそも、全体がそういう状態ですね。


結局、石灰が多量に混ざった場合、42日静置して、好気菌が生息しやすい通気性が、確保できるのかが、1番知りたいところです。処理センターに持ち込めない現場だけの作業では、攪拌が充分できないので、資材を混入することで、通気性を保つか、強制通気しかないような気がします。

極端に水分が多くなく、通気があり、PH8なら、もっと早く温度が上がってもよいと思います。(普通の堆肥状態)


たろう(taro_zzz)さんのツイートより引用。 http://twitter.com/taro_zzz

「川南の堆肥の温度、今日で全てが60度をクリアーするそうだ。
 温度が上がらなかった農場には、鶏糞を混ぜて発酵が順調にすすんでいるようだ。」
(8/26)

しかし、遅れているところは遅れているようだ。
http://koji.air-nifty.com/cozyroom/2010/08/post-9ff6.html

8/27は、明日であるが、ホントに間に合うのか?


8月23日18時21分のコメントの出典は
平成14年4月2日 BSE問題に関する調査検討委員会 最終報告 である。
http://166.119.78.61/j/syouan/douei/bse/b_iinkai/pdf/houkoku.pdf

第Ⅱ部「B S E 問題にかかわる行政対応の問題点・改善すべき点」として、7項目が詳細に報告されている。
今回の口蹄疫問題では、4項を「農水省と宮崎県の連携不足」と書き換えれば、そのまま使えると思うがいかがだろう。


haruo さま。

はは、意図がつかめなかったのですが、そういう趣向でしたか。
BSEの報告書、ちらっと読みましたが、なかなか手厳しい見出しが並んでいて面白いです。


あれれ?

「口蹄疫の疫学調査に係る中間的整理」によると、4/17には、えびの市の9例目は発症と推定。

ということは、7例目農場の
「4月13日:食肉処理施設に出荷。当該農場で9頭積載後、同一車両で9例目農場(えびの市)で3頭積載。」

が感染原因だとすると、わずか4日で発症したことになる。ちょっと早すぎないか??


四日は誤差の内、ていうか、両農場ともすでに発症していて、怪しいのを先に出荷したと仮定すれば、一応説明できます。
場合によっては9例目のほうが先って事もあり得ますね。


平均6.2日、実際 2日~10日とかそのあたりらしいのでそんなもの?

トラックといえばアレはどうなったのかなぁと思い出したりするものも・・・。

http://shinchaya2007.seesaa.net/archives/201004-1.html
2010年04月27日
紙智子参議院議員来る
 今回の口蹄疫問題で日本共産党の紙智子参議院議員が宮崎県に調査にきました。宮崎県畜産協会にも行ったそうです。県委員会で打ち合わせをして川南町までの車のなかで状況報告などしながらの道中、丁度農業大学校前の信号待ちのとき横に牛を満載したトラックが消毒ポイントに入るところでした。「えーっ牛運べるの」の声が出ました。
搬出制限区域・移動制限区域内となっている町内の国道10号線です。


名無し さま。

潜伏期間は、ウイルス量が多ければ短くなるようですが、すると4日で発症、ということは、問題の家畜運搬車は、
それなりに濃厚にウイルスに汚染されていたのでしょうか…?

「県は4月21日、本来は移動制限区域を迂回(うかい)して食肉処理場へ行かなければならない家畜運搬車両に対し、
国道10号の消毒ポイント4カ所に立ち寄れば同区域を通過できる特例を認めた。」
(宮崎日々新聞「検証口蹄疫・第2部(3)」 より)
http://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.php?id=53&paging=3


話題から、外れますが、途中で、移動制限区域あるいは、その外周の家畜について、いちはやく、出荷し、
精肉にしてしまうと言う大臣案が、出ましたが、全国の食肉処理場の処理能力は、別紙のとおりです。
また、食肉処理をすれば、食べられない皮革とか、内臓、小腸の末端部など、出ますが、
その廃棄物のレンダリング工場は、また、少ないし、最終、内臓等を焼く死亡獣畜取扱場は、もっと少ないです。

http://www.hanaki-eng.co.jp/dataroom/centre_list.htm

牛を処理する能力が、少ないですね。

よって、食肉工場、レンダリング工場、死亡獣畜取扱場は、ほとんどの農家が、接触する機会があり、感染しやすい場所でもあります。


コンタンさま
潜伏期間を短めに取るには根拠が薄いかも?的なツッコミかと思ってましたが。
その他の要因が見当たらないなかで、有力な要因があればそういうことになるのかも?

動衛研の資料では平均6.2日、自然例では一定じゃないとのことで、
実際どのくらいのバラつきなのかはなんともですが、
車や人に付着したウィルスで感染が起こるのであれば、
感染した牛を運ぶというのは洒落ならないレベルで危険な気もします。

トラックの話
なるほど、そういう話だったのですね。謎が解けてスッキリしたような、
別の問題でスッキリしないような感じです。
宮日なので多少大げさだと考えても・・・・
「今回の口蹄疫は感染力が弱い。国道10号に消毒ポイントを4カ所作れば封じ込めできる」
『渋滞するから』という答えだった。
小林地域家畜市場(小林市)では子牛競り市が始まり、翌21日も続行。22日朝、県からの自粛要請を受け急きょ中止を決定
いやはや・・・

<ウィルス>
潜伏期間
牛 平均 6.2日 通常2~8日(1~21日の範囲)
豚 平均10.6日 通常2~10日(1~21日の範囲)
排出⇒水泡
牛 平均 2.5日(0-5日) 豚 平均5.0/4.2(0-10日)

生存期間
堆肥(牛)    夏 1週 /冬 24週
敷料(ワラ等)   4週
衣服,靴    夏 9週 /冬 14週
飼料(ふすま) 20週
(乾草) 200日
牛肉   4℃ 3日 /-20℃ 90日 /急速冷凍 240日
豚肉    1~7℃ 1日 /冷凍 55日

※感染ウイルス量が多いと短かく,少ないと長くなる傾向。
※自然例では必ずしも一定していない。
※個体の年齢や健康状態によって幅がある。
※国際基準では3週間
※感染>増殖・放出>検出限界>臨床症状>抗体産生

<検査>
※ウイルス株の タイプによっては、鼻・口部のびらん、潰瘍等軽度の症状しか示さないことがある

【牛】
潜伏期:通常2~8日(1~21日の範囲)
※異常畜及び同居畜の少なくとも10%について体温を測定
※破裂していない水疱を見出すには数多くの牛を検査することが必要

■口腔
水疱は発病後6~8時間以内 / 通常24時間以内に破裂 /病変の回復は非常に早い
破裂する以前の初期病変を見出すことは容易ではない
発病後5日を過ぎると、最初の病変を見出すことは困
30時間までは、上皮には灰白色の斑点があり、この上皮はたやすくはがれ、らん斑となる。

■蹄
水疱は6時間目~ /10時間目までは数多くの水疱が趾間に発生
24~30時間以内に破裂 / 回復は早い

■その他
子牛は、症状を示さず突然死亡することあり / は死後検査により胃壁に水疱


【豚】
潜伏期: 通常2~10日(1~21日の範囲)
病変は蹄部に多い / 口腔粘膜及び鼻鏡の病変は非常に小さい

■口腔
口腔、鼻鏡に形成される水疱は一般的に小さいものが多い
通常1~2週間で回復する。

■蹄
水疱は、通常24時間以内に破裂 / 蹄の剥離⇒数週間で回復


ここを読んでいる人が誤解するといけませんので、念のため書きます。

4/13に、7、9例目から出荷された牛が、感染していたかどうかは、現時点で不明です。
(感染していた「可能性がある」だけです。)

但し、牛を運んだ車両、人、積み荷のどこかがウイルスで汚染されていた可能性が高い、
ということは言えそうです。


確かに、4/13の7例目、9例目の牛が感染していたかどうかは不明です。
可能性があるだけです。
そして、7から9に感染拡大したのは、その車両か人か牛かによって伝搬されたウイルスです。
それが、行き先は不明ですが、食肉処理場に出荷されています。
そして、ここからが一番重要なポイントですが、その時点では、何処にも消毒ポイントはありませんでした。
処理場に入場する際には、消毒されますが、その消毒薬は何か?
宮崎県内の処理場で、処分されているのなら、ウイルスは県内から出ていません。
しかし、県外の処理場に出荷されていたら?その点が、今一番関心があります。

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