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2012年2月29日 (水)

東京湾の海底土汚染は深刻な問題を起こさないかもしれない

キーワード: 東京湾 水産物 魚介類 汚染 放射性セシウム Cs 放射性物質 循環 海底土 河川 荒川 NHK 赤城大沼 湖沼 北欧 ワカサギ

Hiraniza

Photo(Top): Angaga Thila, Ari atoll, Maldives  ヒラニザとアオヤガラ(モルディブ・アリ環礁)

■ 商用目的・商用サイトを除き、図表の無断引用・転載はご自由にどうぞ。

  尚、このエントリーの説明は、現段階では仮説を含んでいますので念のため。

  (但し出典を明記のこと。なお説明の追記など以外の無断改変は厳禁です。)

最近、奥 修 さんの講演 「放射性物質の海洋への広がりを読む」(2/18 なごや環境大学)

の資料を拝見する機会があり、その後、奥 さんにメールで教えを乞うことによって、頭の中の

モヤモヤがちょっと整理された気がするので、そのことについて書いておきたい。

もちろん、「東京湾の汚染は問題ない」という安全デマを流したいわけではなく、東京湾の

汚染については、入念に調査を行って状況を明らかにすることが必要なことは言うまでもない。

しかし、放射性セシウムの「放射能濃度だけ」ではなく、放射性セシウムの形態を考えることが、

現在の状況を理解する上で必須の課題となっている。この点については、まだあまり述べられて

いないように思う。

(7/5追記) 「水産物についてのご質問と回答(放射性物質調査)~6月29日更新~」

       のQ6を見てください。

Suisan_q6

このエントリーで書いたことと、同じような説明に書き換わっています。

東京湾の水産物の放射能濃度(xls)「Tokyo_bay.xls」をダウンロード  6/15公表分まで)

アサリ・ハマグリの放射能濃度(pdf) → 「120331_asari.pdf」をダウンロード  (3/31公表分まで)

Togetter「荒川から東京湾への放射性セシウム流入量を、おおまかに推定してみる」 (6/12)

Togetter「2012年6月15日開催 国立環境研究所公開シンポジウム2012
『大震災と環境再生~災害に立ち向かう環境研究の最前線~』(東京会場)実況まとめ」
(6/15)

1. Danraku_bar_2

   放射性セシウムの形態と挙動

海域の放射性セシウムは、

  a. イオンとして水中に溶けた形態

  b. 生物に取り込まれた形態

  c. 有機物に付着した形態(生物の死骸、排泄物を含む)

  d. 無機物に付着した形態

  e. 無機物(特に粘土鉱物)に強く結合した形態

のように分けて考える必要がある。

福島第1原子力発電所から最初に放出されたときは、放射性セシウムのほとんどは

イオンの形で放出された。(大気中に放出、汚染水で放出の両方とも。)

海水中のセシウムイオンは、そのまま広く拡散しつつ、生物に取り込まれたり、

無機物、有機物に付着したりして、環境中で拡散しながら循環して行った。

しかし、陸上のように、(粘土)鉱物粒子に出会って取り込まれることはなかなか起こらず、

(粘土)鉱物との結合はゆっくりとしか進行しない。

最初の5つの形態のうち、a.~c. については、生態系の中で循環してゆくが、

d. e. のように鉱物と結合した場合は生物への移行はなかなか起きないと考えられている。

( e. のように粘土鉱物に強く結合した場合、Csの溶出は容易には起こらないが、

 微生物の活動などにより、環境中でも僅かながら溶出は起る。)

120301_fukushimaoki

図1) 放射性セシウムの形態によって、生物への移行しやすさは異なる

    放射性セシウムの量だけではなく、それぞれの比率が重要

    むろん実際は物質によって移行しやすさは異なるので、おおまかな理解のためのモデル。

    尚、単純化のため、以下の図では d.は省略する

奥さんの講演で紹介されているのだが、「海洋中の粒子態Csの濃度が、有機的炭素と比例関係にある

という知見があるそうだ(この研究はまだ未公表?)。これは、現状で、海洋中の放射性セシウムの

多くが、生物または生物由来の物質(上記の b. c.)に存在していることを示唆している。

(陸上由来の放射性セシウムの影響が小さい場所の場合。)

つまり、現在福島沖にある「海底土」に含まれる放射性セシウムは、土のような無機物に

結合したものは少なく、「海底土中に含まれる有機物」に結合したものが多い、というふうに

理解するほうが正しいようだ。(この比率は今のところ明らかではないが、これによって、

水産物への放射性セシウムの移行率が左右される。) これが目下の状況である。

120301_iwakishioki

図2) 福島・いわき市沖の現在の状況

    福島沖では有機物に含まれるCsの比率が高い

    但し、定量的にどのような比率になっているかは明らかではない。

(参考) 「海底土の汚染メカニズム セシウムの挙動」 (2/24 ポストさんてんいちいち日記)

    これまでの基礎的な知見の良まとめ。

(参考) 「種々の疑問に関する専門家の意見」 (日本海洋学会 震災特設サイト)

    海洋中での放射性セシウムの挙動について、これまでの知見が紹介されている。

    但し、あまり整理されておらず読みにくいのと、2011年8月23日で終わっているのが

    残念。最新の意見を読みたいところだ。

ゴカイは、海底土からをけっこうCsを取り込む可能性もあるようだ(3/9 コメント欄に記載)。

もし、ゴカイが鉱物に結合したCsもそれなりに取り込めるようなら、けっこう脅威なのだが、

実際のところ、どうなのだろうか?

2. Danraku_bar_2

   東京湾に流入する放射性セシウム

河川中に含まれる放射性セシウムは、事故直後を別にすればイオン態のものはごく僅かしか

存在せず、何らかの粒子(無機物または有機物)に付着した形態で流れている。

有機物、例えば落ち葉に付着したもの(or含まれるもの)は、海洋まで流されて分解されれば、

生物に取り込まれやすいが、粘土鉱物に結合した放射性セシウムは、海洋に達しても

なかなか溶出せず、生物に移行する割合は低いと考えられている。

河川から流入する放射性セシウムの形態の比率も、あまり明らかではない(さらに言えば

大雨の時と平常時でも異なる)が、河川水中の懸濁物質に、泥(粘土粒子)の比率が多い

ことは言うまでもない。

(参考) 恩田 裕一 「放射性物質の環境中での移行」 (東大の講義スライド)

Ss_flax_ratio

    阿武隈水系での観測では、河川から海に流出する放射性セシウムは、
    ほとんどが浮遊砂(SS: suspended sediment ; suspended sand)のかたちであることが
    わかっている。(2011年6月~8月の観測)

    (注:「砂」と言っても粒径による分類であり、無機物とは限らない。)

つまり、粘土鉱物に結合した放射性セシウムが大部分であれば、東京湾の海底土の

放射性セシウム濃度が高くなったとしても、生物に移行する割合は低く、深刻な水産物の

放射能汚染にはつながらないかもしれない。

120229_tokyobay

図3) 東京湾に流入する放射性セシウムのうち、有機物に含まれているセシウムが問題

(これが正しいかどうかは、むろん実際に検証しないとわからない。)

NHKの番組で紹介された調査では、荒川河口部の海底土は既に 900 Bq/kg近くに

達しているが、福島沖で激しい底魚の汚染が起きている場所でも、海底土の放射性セシウム濃度は

現在、多くの場所で 1,000(Bq/kg湿土)以下である。→ @tsokdba さんブログ(2/25)

(3/30追記) 福島第1原発20km圏の海底土 http://goo.gl/lrpBN

        (やはり単位がBq/kg湿土なのに注意: 乾土ならおそらく2倍以上。)

1201_nhk

もし、海底土の放射性セシウム濃度だけで水産物の汚染度が決まるのであれば、

とっくの昔に、東京湾沿岸で高い汚染度の魚が見つかっている筈だと思う。

(参考) 東京新聞(3/2)の記事 http://goo.gl/7WaeP では、

       山崎教授は「今まさに原発事故由来の放射性物質が、首都圏の放射能濃度の
       高い地域を流れる河川から東京湾に届いたところ。今後の推移を見守るため、
       国による継続的な調査が必要だ」と指摘する。

    となっているが、デタラメもいいところだ。

111108_jyousui_tokyo

           東京都の浄水場発生土の放射性セシウム濃度

     上表の浄水場発生土の放射性セシウム濃度で明らかなように、河川水中の放射性セシウム濃度は

     事故直後から下流部で検出されていて、事故直後のほうが高い濃度だったのだ。

現状では、東京湾河口部の魚介類の汚染は低いので、海底土から生物への移行は

起こりにくい状態のように思われる。むろんこれは、乏しい公表情報をもとにした

推量でしかない。しかし、河口部の堆積物に含まれる放射性セシウムの

形態を評価・分析することによって、もっと状況がはっきりするはずなので、そうした調査を

要望したいと思う。

また、心配なのは河川から流入する放射性セシウム以外にもある。

国立環境研究所の調査によると、浄水発生土、下水汚泥焼却灰、一般廃棄物焼却主灰

の場合、雨水などが浸透してもほとんど放射性セシウムは溶出しないことがわかっているが、

一般廃棄物焼却飛灰の場合は、容易に放射性セシウムが水に溶け出すことが明らかに

なっており、保管・処分には厳重な注意が必要とされている。こうした放射性廃棄物(特に飛灰)

の処分法の長期的な安定性は300年くらいに渡って慎重に評価する必要がある。

さもないと将来思わぬ汚染を引き起こすかもしれない。

(横浜市の南本牧処分場には、一般廃棄物焼却飛灰も埋め立てられているそうだ。

 コメント欄:3/7のコメント参照。詳しいことがわかったら追記するかも。)

(参考) 2/8 朝日新聞 「東京湾海底20センチ超の泥からセシウム 近畿大調査」

  この記事の末尾に

  「セシウムは泥と非常に強く結びついているため、動植物の体には吸収されにくい。
   山崎教授は「魚からセシウムが検出される原発近海は水に溶けたセシウムが
   直接流れ込んだとみられ、東京湾とは汚染の状況が違うのだろう」としている。」

  とある。これだけでは何を言っているのかわからないが、おそらくは、ここで書いた

  ことと、同じような認識なのではないだろうか?

(参考) 石丸 隆 「原子力発電所事故と魚介類の安全性」 (2/13 講演VTR/釣りビジョン)

  質疑応答(リンク先のビデオ下段)で、東京湾の状況について質問がいろいろあるが、

  石丸さんも、東京湾の状況については楽観的なようだ。

  但し、「鉱物質に付いた放射性セシウムが、実際にどれくらい出てくるかによる」

  としている。

  (講演を聴いた人のブログ 「東京湾の放射能汚染は心配するレベルではない! 石丸隆教授が明言」

また、東京湾が富栄養の環境であることも、河川から流入した有機物の影響が低くなる

要因だろう。但し、福島沖の海も、貧栄養というわけではないので、福島沖の海との違い

にどの程度寄与しているかはわからない。しかしこのことは、後述する淡水環境との比較

においては重要である。

東京湾の魚介類の汚染が低い理由について、東京湾は泥が多いために(福島沖の底質は

基本的には砂質)粘土鉱物への固定が進む、という要素もすこしは働いているだろう。

福島沖に較べれば、東京湾の奥にははるかに厚い堆積物があり、奥 修さんの表現

によると、粒子も細かく「プリンのようになめらか」なのだそうだ。福島沖と較べれば、

固定が早く進む、という比較としては正しいに違いない。

しかし、水中ですばやく固定が進むのなら、泥の多い淡水湖の汚染も、速やかに終息に

向かうはずだから、これだけで説明するのは無理があると思う。

一方、福島沖の場合、砂地ではセシウム濃度は低く、泥のような堆積物がたまっている場所

が、ホットスポットになっているだろうと想像されているが、詳しい状況は明らかではない。

尚、NHKの番組によって、東京湾だけがクローズアップされてしまったが、放射性セシウムが

拡散した地域から流れる大きな河川(阿武隈川、阿賀野川、久慈川、那珂川、利根川など)

の河口付近にも、大量の放射性セシウムが流下しているはずだが、残念なことに、

あまり調査されておらず、はっきりした状況はわからない。

これらの河口は外洋に面しているので、東京湾のようには滞留しないが、それでも、

もしこれらの川が運ぶ放射性セシウムが、生物に移行しやすかったとすれば、それなりに

海産物の汚染を引き起こしているはずだが、今のところそのような兆候はなさそうだ。

(参考) @tsokdbaさんのこのブログ記事(1/31)は、阿武隈川からの放射性セシウムが、

     大雨によって流出しているらしい、ということを示していて興味深い。

(参考) 会津地方から流れ出す阿賀野川(阿賀川)は、かなりの量の放射性セシウムを

     新潟に運んでいると思われる。新潟県は8月と11月に阿賀野川沖の海底土を

     採取したが、最高で 150 Bq/kg程度(阿賀野川沖水深20m)だった。

     → 8/1~8/4調査(洪水後の農地汚泥、阿賀野川沖底質/9/27報告書)

       11/30 新潟県公表 (新潟県はこうした検査をきちんと行っている。)

     阿賀野川の河川水からは、3回放射性セシウムを検出(9/27報告書)していて、最後は

     4/19の 12 Bq/L(鹿瀬橋)。検出限界が不明だが、そんなに低くないのだろう。

     河川水は、0.1 Bq/kgくらいまで検出限界を下げないと、ほとんどNDになってしまう。

      → 9/27報告書  新潟県放射線・放射能データベース

     新潟市の浄水場発生土の放射能濃度などからも、阿賀野川の汚染状況が

     伺われる。 但し量的には、7月の記録的豪雨で運ばれたものが多いだろう。

     111108_jyousui_niigatashi  浄水場発生土

     新潟沖で取れる水産物からは若干の放射性セシウムが検出されるものもあるが、

     これまで、いずれも低い値である。 → 新潟県 水産物の放射性物質の検査結果     

(3/11追記) 茨城県・涸沼川のシジミ中の放射性セシウム濃度の推移と、

        涸沼川水系の底質中の放射性セシウム濃度の表

120311_hinumagawa

Hinuma_chousachiten (出典:H22茨城県 「涸沼川圏域河川整備計画」

   底質のCs濃度はそこそこ高いが、シジミのCs濃度は順調に減少してゆき、秋以降は

   ほとんどNDになっていることがわかる。NHKはこのことはどう説明するつもりだろう?

   (涸沼川の放射能以外の水質データは クリーンアップひぬまネットワーク にあります。)

(3/13追記) 「朝日ジャーナル わたしたちと原発」(3/9発売) P.9 より

   近畿大・山崎秀夫教授 「昨年8月から12月に東京湾とその周辺で取れたハゼなどの
   底魚や貝類、回遊魚を幅広く調べたところ、どれも1キロあたり10ベクレル以下の低い
   数値でしたが、これはあくまでもその時点での話。」

   この数値も公表してくれればいいのに。

(3/14追記) 「放射線量等分布マップ関連研究に関する報告書(第2編)」 (3/13 文科省)

   http://goo.gl/1s3bu

   Mizugaki et al(2008)によれば、河川内の流出物質中の Cs-134 及びCs-137 の
   放射能濃度は、有機物の含有量等にも依存している可能性が示されている。

   このような有機物に付着した放射性セシウムは藻類、魚類等に移行する可能性があり、
   放射性セシウムの移行メカニズムを確認する上で、今後、河底土、及び浮遊砂に
   含まれる有機物の含有量に着目した調査が重要である

   (P.2-109 池内嘉宏)

(3/31追記) 「千葉県、埼玉県及び東京都内の公共用水域における放射性物質モニタリングの測定結果について(2回目)」 (3/30 環境省) http://goo.gl/4qZUB

   河川・湖沼の水質・底質の放射性セシウム濃度(2/13~2/20採取)

   【河口近くの河川底質】

   No.46 隅田川/両国橋 580 Bq/kg (Cs-134+Cs-137、乾土、以下同じ)(2/17)
   No.45 荒川/葛西橋 700 Bq/kg (2/17)
   No.33 旧江戸川/浦安橋 380 Bq/kg (2/14) 65 Bq/kg (11/4)
   No.32 江戸川/新行徳橋 59 Bq/kg (2/15) 78 Bq/kg (11/4)
   No.31 江戸川/江戸川水門下 850 Bq/kg (2/20)
   No.30 江戸川/新葛西橋 1,010 Bq/kg (2/15) 1,360 Bq/kg (11/4)
   No.39 真間川/三戸前橋 4,700 Bq/kg (2/16) 430 Bq/kg (11/4)
   No.40 海老川/八千代橋 340 Bq/kg (2/16) 6,400 Bq/kg (11/4)
   No.41 印旛放水路(下流)/新花見川橋 1,770 Bq/kg (2/16) 167 Bq/kg (11/4)
   No.42 都川/都橋 171 Bq/kg (2/16) 50 Bq/kg (11/4)

120330_map

0401_tokyo_bay

(4/5追記) 3/31「めひかりサミット」での森田貴己さんの話について

4/1 @yajifun さんのツイート

水産庁の森田さん。海底土の汚染が東京湾や仙台湾でも起きているのに福島のように
底魚が汚染されないのは何故か。河川由来の東京・仙台と違い、原発からの漏洩由来
などの理由で福島の海底には粘土質にしっかり吸着していないセシウムが存在する可能性
現在も調査中。

4/1 @Slight_Bright さんのツイート

あとからの質問でも、浮魚に関してはほぼ海水中の濃度と平衡になってると見て良さそうだが、
底魚については粘土、有機物に吸着、海水に溶けている、の3状態の放射性セシウム
を仮定し仮説を立てている、との事だった。
粘土に如何に早く固着させるかがカギになるのでは? と。

従って、東京湾の場合流れ込んだ時点で粘土に固着している様なので、
さほど深刻な事態にならないのではないか?
とのご意見だった。

(このイベントの概要記録は、いずれこちらに掲載されると思われる。)

(4/9追記) 3/30 文科省 「平成 24 年度海域モニタリングの進め方」 http://goo.gl/l1aCZ

120330_tokyobay 

   東京湾のモニタリング計画が公表。(参考→ @tsokdbaさんブログ

(追記) 5/9 日テレ 「東京湾の土で放射性セシウム増 川から流入」 http://goo.gl/uPsjy

120509_nnn
 
 福島第一原発事故による影響で、東京湾の土に含まれる放射性セシウムが増えていることが、
近畿大学の研究チームの調査でわかった。

 近畿大学・山崎秀夫教授の研究チームが先月2日、荒川などの河口付近の3か所で海底の
土を採取し、一平方メートルあたりに含まれる放射性セシウムの量を調べたところ、去年8月の
調査結果と比べて、3か所とも放射性セシウムの量が大幅に増えていることがわかった。
これにより、川から放射性セシウムを含む土が東京湾に流れ込んでいることが裏付けられた。

 東京湾の魚などへの影響について、山崎教授は、「土や泥に付着した放射性セシウムは
剥がれにくく、魚に取り込まれても吸収されずに排せつされるため、体内には蓄積しにくい
」として、
現時点で魚への影響はほとんどないとしている。水産庁などの調査でも、東京湾の魚から
放射性セシウムは、ほとんど検出されていない。

 しかし、海底の土から魚に放射性セシウムがどのように移行するかについては未解明の
要素も多く、山崎教授は「今後も引き続きモニタリングが不可欠だ」としている。

3. Danraku_bar_2

   現在は「平衡状態ではない」から、濃縮係数は使えない

水産物の放射能汚染については、過去の調査によって、海水中の放射能濃度と、

各生物の放射能濃度の比「濃縮係数」が求められているが、現在の福島沖では、

海水中の放射能濃度はすでに低い値となっている一方、高い水産物の汚染がみられ、

濃縮係数は成り立たなくなっている。濃縮係数だけで理解できるのは、環境が

平衡状態にある場合に限られる。現在は環境がダイナミックに変化しつつある非平衡状態

なので、濃縮係数だけでは起きていることが説明できない。

  (海産生物の濃縮係数については、こちらのエントリーの末尾にリンクをまとめています。)

たとえば、原発から30km付近の海水中の放射性セシウム濃度は、12/27採取のもので、

0.1 Bq/L程度(Cs-134、Cs-137の合計)しかない。 海産魚類の濃縮係数を100程度

(資料により差がある)とすると、10 Bq/kg程度にしかならないことになるが、実際は、

暫定基準値の 500 Bq/kgを超す魚類もあるし、100 Bq/kg程度に達している魚類は

かなり多いから、この場合の濃縮係数は5,000や1,000となってしまう。

海水と堆積物の放射性セシウム濃度の関係についても、やはり「分配係数(Kd)

が、過去の調査によって求められている。 (解説: 11/11 @tsokdbaさんブログ http://goo.gl/1S2AY

しかしこれも、資料中に書かれているように、環境が平衡状態にある場合の指標であり、

現在のような非平衡な状況には適用できない

鉱物起源の粒子と生物起源の粒子では、Kdがかなり異なることも説明されている。)

(参考) 2011年4月21日 日下部 正志 「海洋での放射性物質のゆくえを徹底調査する」

この図(チェルノブイリ事故後のセシウム値の図)で興味深いのは、海水中では0.008 Bq/L
増えていますが、魚類では最大0.3 Bq/kgしか増えていないということです
先述したようにセシウムが魚類の体内で平衡に達する濃度は海水の100倍。
この海水濃度であれば、0.8 Bq/Lで平衡をむかえる計算になる)。

このような非平衡の状況では上に示した濃縮係数は使えないことがわかります。
取り込み速度、排出速度、海水濃度変化のバランスの結果です。

4. Danraku_bar_2

   赤城大沼、桧原湖などの湖沼の放射性セシウム

淡水魚は生理的にセシウムを蓄積しやすいため、海水魚よりもはるかに汚染されやすい。

したがって、定量的な評価は海洋の場合とは異なる。 しかしこうした湖でも、現在、

湖底の有機物 → 動物プランクトン(or昆虫・エビ・小魚) → ワカサギ(orイワナ・ヤマメ) → 湖底の有機物

という放射性セシウムの循環が起きていることは、海洋と同じである。(注:ワカサギも肉食)

しかしこうした湖の場合、これに加えて、

  放射性セシウムを含んだ落ち葉や木の枝が、水中でゆっくりと分解 → Csを放出

  周辺の山林で、落ち葉や木の枝がゆっくりと分解 → Csを放出 → 一部は湖に流入

といった現象も起きていると思われる。(定量的な評価はわからない。)

チェルノブイリ事故後、北欧の湖沼などでも汚染が長く継続したが、これには、

気候が冷涼で、有機物の分解がなかなか進まない、という要因もあったかもしれない。

そうだとすれば、赤城大沼のように冷涼な湖は、低地の湖より回復に時間がかかることになる。

120301_akagionuma

図4) 赤城大沼の現在の状況

   やはり、鉱物質に結合した放射性セシウムの比率はわからないが、

   淡水魚の場合、海水魚よりも高い濃度で濃縮が進む。

今回の日本の湖沼における汚染は、底質のCs濃度で見るとどこも低下してはいるようだが、

但し、ダム湖では放射性セシウムの集積がまだ進行している。

湖沼においても、セシウムの粘土鉱物への固定はゆっくりとしか進まないから、

これらの湖における汚染はかなり長期化すると予想されている。

(参考) キエフ貯水池の大型魚のCs-137濃度IAEA 2006報告書

Iaea_fig_3_54

上: 非肉食性(bream/コイ科の大型魚)

下: 肉食性(pike/カワカマス科、カワカマス属、2m近くになる大型魚、日本には住まない)

   肉食魚pikeの汚染ピークは事故の翌年になっている。

Cs-137の減少は初期に早く、だんだん遅くなる。これは、Cs-137の流入がないとしても、

   ・ ある一定の「割合」で、Cs-137が外部に移動する

   ・ ある一定の「割合」で、Cs-137が鉱物に固定され、生物に移行しにくくなる

ような条件では、生物のCs-137の取り込み量が、指数的に減少するためである。

北欧の湖沼におけるいろいろな魚の生態的半減期のグラフが、下の報告に載っている。

Eco Doses  Improving radiological assessment of doses to man from terrestrial ecosystem

(北欧原子力安全研究プロジェクト NKS-110 2005年7月) http://goo.gl/6Irxa (重要)

これによると、生態的半減期は、 1年くらいから、10年近いものまで、かなりばらつきが

あることがわかる。 しかし半減期が3年としても、10年でやっと1/10になるペースである。

実際、Cs-137濃度が、事故直後の 1,000Bq/kgから、10年でやっと100Bq/kgになって

いるような事例も多いことがわかる。たくさんグラフがあるが、1例を挙げると

Pirikkala

上は、フィンランドのピュハ湖、Pirikkala採取の、パーチとカワカマスのグラフ。

生態学的半減期は4.5年程度あり、10年でようやく1/5にしか減少しない。

  (Pirikkalaは、ムーミン谷博物館のあるタンペレの近くである。)

また、上の報告では、「富栄養湖で濃縮係数が低く貧栄養湖で濃縮係数が高い

ことも報告されている。フィンランドの湖沼でのパーチの濃縮係数(1998-2002年)は、

300 から 30,000 の範囲に広がりがあり、富栄養湖で低く、貧栄養湖で高いとされている。

赤城大沼のような貧栄養の湖は、この点でも厳しそうだ。

また、同じ報告で、ファロー諸島の深い湖の濃縮係数(2002年)は、500~800で、

浅い湖より低くなっている。猪苗代湖のような深い湖では、沈降した物質の再循環が

起きにくいので、同様に低くなるだろう。

尚、環境省が現在行っている河川、湖沼の水質調査は、検出限界が高いために、

ほとんどの地点で水中の放射性セシウム濃度がNDとなっていて、濃縮係数を算定する

ことができない。湖沼も代表的なポイントだけでも、精度を上げた検査を行って、濃縮係数の

算定ができるようにしてほしいものだ。

(文科省が行った、福島周辺の河川の水質調査(10/20公表) http://goo.gl/l4x4T では、検出下限が0.1Bq/L

 程度なので、数字が出ている。)

(参考) 「群馬県赤城山大沼における湖沼学的研究」 (2011年、近藤智子、濱田浩美/千葉大)

    赤城大沼の基礎的データ。赤城大沼の水質は良好だが、分類上は「中栄養湖」。

(3/15追記) Trophic Position and Metabolic Rate Predict the Long-Term Decay Process of Radioactive Cesium in Fish: A Meta-Analysis (1/19 土井秀幸/広島大)

    チェルノブイリ事故後の34論文から集めた、260の淡水魚のデータを解析した論文。

    (日本語版はない?) 1/20中國新聞記事

(4/24追記) 赤城大沼のワカサギの放射性セシウム濃度

Wakasagi_akagi

単純な予測では、赤城大沼のワカサギの放射性セシウムが100Bq/kg以下になるのは、
2年くらい先かもしれない。

(少ないデータをもとにした単純な予測なので、どうなるかはわからないが。)

5. Danraku_bar_2

   河川中の放射性セシウム

上記は、閉鎖的な湖沼についての状況だったが、河川や、開放的な湖沼(流入・流出の多い湖沼)

の場合はどうなっているのだろうか。

河川の場合は、常に物質が流入、流出し続けていて、しかも、大雨の時や雪解け時には

一度に大量に流れるため、閉鎖的な湖にくらべると、状況はかなり複雑で、物質収支を調査するのも難しい。

河川の環境では、流れて来る有機物の栄養に依存して生態系が成り立っている。

現在は、川に流入する有機物に、放射性セシウムが含まれているものが多くあるために、

川魚の汚染が起きている状況だと言える。

河川の場合、「有機物にある放射性セシウム」と「粘土鉱物などについている放射性セシウム」

の比は、河川に流入した時点からそれほど変化しないと思われるので、河川水、

あるいは底質の放射能濃度を見れば、そこの淡水生物の放射能濃度もおおむね予想が

付くはずだ。(2月に、ヤマメの検査結果がたくさん出てきたので、底質のデータと比較した

プロット図を作ろうと思ったのだが、チェックしてみたところ、対応する底質のデータがあまり

なかったので今回は取り止めにした。この点は改めて検討してみたい。)

(4/16追記) イワナ・ヤマメ・その他淡水サケ類の検査結果(xls) → 「iwana_yamame.xls」をダウンロード (3/31公表分まで)

120310_kasen 

図5) 河川の環境

  河川中の放射性セシウムは、粘土鉱物に結合したものが多いが、

  河川の生態系は、流れてくる有機物に依存して成り立っているので、

  比率としては少ない「有機物に含まれるCs」が、生物に効率的に取り込まれる。

河川と、閉鎖的な湖沼での大きな違いは、河川に流入する有機物は、その多くが陸上の

植物起源なのに対し、閉鎖的な湖沼では、その多くは水中の植物プランクトン起源

なっている点である。

陸上から河川への放射性セシウムの流入は、川によって状況はさまざまだ。

山林ついて言えば、現在、放射性セシウムの多くが、落葉層(リター層)の有機物中に

あることがわかっている。(3/1 林野庁 「森林における放射性セシウム濃度」

これが腐植物としてどんな速度で、どのくらい長期間に渡って河川に流入するかによって、

河川の水生生物の汚染状況が左右されることになる。

(事例1) 鮫川(いわき市)

いわき市を流れる鮫川では、8月までにアユの放射性セシウムがNDに下がった。

(検出限界は、Cs-134、Cs-137 各8 Bq/kg程度)

また、下流の底質の放射性セシウム濃度も低下している。しかし一方で、上流の

ダム湖では、底質の放射性セシウム濃度が上昇しており、放射性セシウムが、途中の

ダム湖にトラップされていることがわかる。

(こうしたダム湖の魚の調査はほとんど行われておらず、状況がわからない。)

Samegawa (3/20更新:1月のデータを追加しました)

図6) 鮫川のアユ中の放射性セシウム濃度(上)と、

    鮫川流域の河川・湖沼底質の放射性セシウム濃度(下)

  鮫川のアユの放射能濃度は、最初は暫定基準値を超えていたが、すみやかに減少した。

  (サンプルが少ないので不確かだが、生態的半減期は20日程度しかない。)

  下流部(鮫川橋)の底質の放射能濃度も減少した。(11月は少し上昇)

  一方で、上流のダム底質の放射性セシウム濃度は上昇している。

Samagawa

(参考) 鮫川水系マップ

    アユの採取地点は公表されていないのでわからない。

    高柴ダムの水は工業用水に、四時ダムの水はいわき市の水道用水になっている。

(事例2) 阿武隈川(福島市、伊達市)

Abukumagawa (3/20更新:1月のデータを追加しました)

図7) 阿武隈川中流域のアユ中の放射性セシウム濃度(上)と、

    阿武隈川中流域の底質の放射性セシウム濃度(下)

  阿武隈川のアユの放射能濃度は、9月頃までずっと暫定基準値を超えていた。

  底質の放射能濃度も9月頃までずっと高かった。しかし、11月には減少している。

  これは、9/21の台風で流されたためかもしれない。

なお、北欧の調査で明らかになっているように、富栄養化した環境なら放射性セシウムの影響

は小さくなるはずだが、霞ヶ浦のような富栄養湖でも、ワカサギの汚染は続いており

(但し、100Bq/kgは超えていない)、それほど低減されるわけでもなさそうだ。

逆に、清流であるほど、放射性セシウムの影響をうけやすい、ということも言えるのだろう。

2/19 神奈川県採取の調査では、丹沢の本谷川や、酒匂川上流の狩川・皆瀬川といった

清流にすむヤマメから、27~37 Bq/kgの放射性セシウムが検出され、釣り人を落胆させた。

また、群馬県川場村採取のヤマメは、

  2/13 桜川採取の場合、上流部 299 Bq/kg、下流部 137 Bq/kg

  2/22 薄根川採取の場合、上流部 257 Bq/kg、下流部 77 Bq/kg

となっていて、いずれも上流部のほうが高い数値となっている。こうした上流部の魚の調査は

まだあまり行われていないが、渓流のイワナ、ヤマメの汚染はけっこう高いのかもしれない。

注) 福島周辺の河川中の放射性物質については、3月中に第2次調査の結果が出る予定。

「河川中(河川水、河底土、及び浮遊砂)における放射性物質の放射能濃度の変化傾向の確認」

  (2/14 放射線量等分布マップの作成等に係る検討会(第16回) 配付資料

(3/14追記) 阿武隈川・蓬莱ダム湖の底質の放射性セシウム濃度

出典: 「放射性物質の包括的移行状況調査」 (3/13 恩田裕一、他) http://goo.gl/Sr3Tg

120313_hourai

  一番高い地点で、8万~12万Bq/kg、600万Bq/m2 (7/8採取)もある。

6. Danraku_bar_2

   一部の水田で、玄米が暫定基準値を超えたわけ

水産物の話題からはそれるが、福島県で、暫定基準値を超える玄米が見つかった問題も、

放射性セシウムの「形態」という観点から見ることが重要である。

この原因について、はっきりと合意があるわけではないが、2/18の東大の研究報告会では、

2種類の原因があったのと推定されている。

   詳しくは→ Togetter 「第2回研究報告会 実況まとめ」 森 敏 さんブログ(2/21) 

一つは、夏に、周囲の山林で、落ち葉などの分解が進み、セシウムが水に溶けたかたちで田に流入した、と言うもの。

    ・ 谷地田など、山林に近い田で汚染が高かった。

    ・ Csの吸収は、7~8月頃集中していた、という知見が得られた。

    ・ イネは、水に溶けたセシウムは非常に効率よく吸収する。

    ・ 成長したイネの、発達した「うわ根」から吸収された可能性が高い(評価中)。

    ・ 但し、実際に用水のCs濃度が高かった、という知見は得られていない。

    ・ また用水量を考えると、水から流入するCsだけでは説明がつかない。

120302_tanbo_1_3 

もう一つは、排水不良の田で、有機物の分解が遅いために、夏の高温で田土の中の

有機物が分解された時に、セシウムが浅い根から吸収された、と言うもの。

    ・ 排水不良の田で、汚染が高かった。

    ・ 水田土壌の放射性セシウムは、浅い部分で多かった。

     (耕起で混合しても、田起こしで軽い有機物が表面に浮かび上がった?)

    ・ 排水不良の田は、還元状態で有機物の分解が遅く、水が動かないために

     土壌(粘土鉱物)へのセシウムの固定が進まない。

120302_tanbo_2_3   

魚の話とはいささか異なるが、ここでも問題になっているのは、

粘土鉱物に固定されていない、有機物に含まれる放射性セシウムであり、

平衡状態にないために起きた現象である。

農水省は、過去の知見(土壌から玄米への移行係数は、0.004程度)を参考に安全率を見込んで、

移行係数を0.1 (5,000 Bq/kgの土壌なら、玄米で 500 Bq/kgを超えないはず)と設定した。

しかし、結果的に移行係数は最高 0.3を超え、移行係数ではとても説明がつかない現象が

起きていたことが明らかになった。このあたりは、水産物と共通する点である。

用水が原因だとすれば、水路の途中にセシウムを吸着するための藁やゼオライトを、

置いて、放射性セシウムをトラップすれば良いことになる。

一方、土中の有機物に含まれるの放射性セシウムを、粘土粒子に結合させるためには、

水はけを良くして有機物の分解を促したり、ベントナイトを混合して吸着を促進したり、

といった対策になるのだろう。但し2年目なので、何もしなくとも有機物の分解はだいぶ

進んでいるかもしれない。

(4/24追記)

「土壌-植物系における放射性セシウムの挙動とその変動要因」 (4/17 農業環境技術研究所)
  http://goo.gl/m0iYU (重要)

  55ページ(文献を除き44ページ)の長い論文。 いろんな角度から包括的に検討されている。

7. Danraku_bar_2

   リンク) 粘土鉱物とセシウムの結合の強さ

粘土鉱物へのセシウムの結合メカニズムは、いろんな人が解説しているが、

私が見た一番早いものは

  「ゼオライト 土 粘土 セシウム に関する話題」 (2011/4/16 ケミストの日常)

最近見たのは

  「放射性セシウムが土壌に固定されるメカニズム」 (2012年1月 中尾 淳)

こちらは、雲母類のフレイド・エッジと呼ばれる部分に特に固定されやすいとしている。

土壌に強く結合したセシウムは、酸を加えて高温処理するなどしないと、溶出しない。

  「土壌中のセシウムを低濃度の酸で抽出することに成功」 (2011/8/31 産総研)

目下、この方法を応用した、土壌の除染方法の開発が進められている。

但し、ルビジウムはセシウムの溶出力が強い(高価なので実用には適さない)。また、

アンモニウムイオンも、僅かながら溶出力がある。

  「土壌に吸着した放射性セシウムの溶出力の強い化合物はルビジウム(Rb)である」

  (2011/5/25 WINEPブログ)

当初、ヒマワリなどで農地のセシウムを除去する(ファイトレメディエーション)ことができる

と期待されたが、あまり効果がなかった。日本の土壌では、セシウムが粘土に結合しやすいため、

あまりヒマワリが根から吸収できないようだ。

放射性セシウムは、表流水(注:通常の河川水、伏流水に対する用語)では、濁質(何らかの粒子)

にほとんどが吸着しているので、浄水処理によって良好に取り除くことが出来る。

  「放射性物質の浄水処理性について」 (2011年5月 NIPH/国立保健医療科学院)

実際、福島県の水道水でも、ごく初期を除き、放射性セシウムはNDだった。

(放射性ヨウ素は、セシウムに比べ除去されにくいため、東京などでも検出された。)

チェルノブイリ事故後の欧州の経験でも、飲料水からもたらされる放射性セシウムと

ストロンチウムの量は、食物からもたらされる量に比べ非常に少ないとされている。

(但し事故の初期段階では、浅い湖沼や河川の水などを使用すべきではない。)

  「食品への放射性物質の移行」 (オーガニック協会(EUOFA))

(3/13 追記) 「放射性セシウムは土壌中でどう振舞うか」 (西村拓)

8. Danraku_bar_2

   汚染水は今でも流出しているのか? (3/22追加)

福島第一原発からの汚染水流出は、少なくとも大規模なものは昨年5月以降は

起きていないはずだ。もしそのようなことが起きれば、シラスなどにすぐ影響が出るはずだが、

そのような兆候はずっと起きていない。

(現在は海水の観測の精度も高くなったので、海水の観測値ですぐわかる筈だ。)

111231_sirasu_graph_2  (シラスのグラフ)

しかし、地下水などからわずかな汚染が海に出続けている可能性は否定できないだろう。

2012/3/6のセミナー「福島第一原子力発電所事故による環境放出と拡散プロセスの再構築」で、

津旨大輔さん他による「海洋の輸送拡散シミュレーションを用いた137Csの直接漏洩量の推定」

http://goo.gl/Yviym という研究が公表された。

この研究によると、まず、第二原発付近の観測値から、直接漏えいの開始を3/26と推定している。

120306_cs_2f

大気からの降下分と、直接漏えい分は、131I/137Cs比によって判別することが出来る。

汚染水の海への流出が見つかったのは、4/2だが、これまで、流出がいつから始まっていたのかは

明らかではなかった。

次に、第一原発沿岸の観測結果に最もシミュレーション結果が近くなる漏えいパターンとして、

下図の青線のような放出パターンを提示している。

120306_cs_release_2 

この研究によれば、汚染水の海洋への放出は、4/6に止まった(図の赤線)のではなく、

青線のように指数的に減少する放出がずっと持続していたというモデルが、実際の観測値に

最も近いシミュレーション結果を与える、ということである。(5月末までの総放出量は 3.5PBq

6月以降のことは、この研究ではなにもわからないけれど、5月末の時点で止まっていなかった

海への直接放出が、何もしないのに6月以降に止まった、と考える方がよほど無理があるだろう。

量的には観測の難しい程度の量とはいえ、現在も、地下水などを介した汚染水の流出は

続いている、と考えた方が良いのだろう。

(だから、何百億も投入しての遮水壁の工事が計画されている。)

ところで、上図の想定放出パターンによると、5月末時点での1日当たりの放出量は、

1×10^12 Bq/日 程度で、3月末時点の 2.2×10^14 Bq/日 の1/200以下とはいえ、

5月末時点の1日分の放出量は、福島第一原発の放射性液体廃棄物の年間放出管理目標値

2.2×10^11 Bqの4倍以上もあったことになり、決して少ない量とは言えない。

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コメント

 
福島沖で漏れた放射性物質の動きが読めない状態の今は、
とにかく長い時間をかけて経過を見守っいくしかないんですね。

水質調査や海底土の調査も日時、時間でその時だけを調べるのではなく、
何か測定できる設備を沿岸や海底に固定して取り付けて(ブイ等の目印を着けおいて)おけば、
より正確に日々のデータの動きが把握できると思いますが。

 
10月か11月に聞いた水産庁の森田研究管理官の講演でも、粘土にくっついたセシウムは強くくっついていて生物に取り込まれないので、
福島の底魚の汚染は有機物などにくっついていて未だ粘土にくっついていないセシウムが原因と考えられると話してました。

 
有機物にくっついたセシウムは沿岸流により海の中を流れている状態なんですかね??

毎週末、海に入る者としては気持ちいいものではありませんね。(>_<)

 
さかなや さま> 森田さんは安全側発言の多い方なので、あまり信頼されていないかもしれませんが、
           そういう説明もされているのですね。

ウィンドサーファー さま> まぁ、そういうことにはなりますが…、
               茨城沖なら、それを含めても現在の量は少ないはず。

               福島周辺の農産物が売れないのも、「ゼロリスク信仰」のせいではなく、
               何となく気持ち悪い、ということだろうと思うのですが、
               理屈ではなく、感覚の問題なので難しいですね。

 
森田研究管理官は講演を聞く限りでは、ダメなものはダメ、大丈夫なものは大丈夫というスタンスみたいでした。

赤城大沼も海と同じでセシウムが粘土にくっついてない可能性があるという説明と、
カルデラ湖で水の交換が少ないのも原因かもしれない、という説明でした。

 
赤城大沼については、水の交換が少ない、水深がそれほど深くない、という要素も大きいでしょうね。

今月公表された福島の河川・湖沼モニタリングを見ると、11月には阿武隈川でも低質のCs濃度が下がっています。
http://www.pref.fukushima.jp/j/koukyouyousuiiki0217.pdf

一方で、予想通りですが、ダム湖などではCs濃度が高くなっているところが多いです。

しかし、ダム湖の魚の調査はほとんど行われていません。 このあたりも気になるところです。

 
詳しい情報をいろいろ教えて頂きありがとうございます。大変、参考になります。
福島の漁業関係者の方達が1日でも早く仕事の出来る環境になることを信じています。

 
福島第1原発周辺の漁業者にとって追い打ちになりそうなのは、
今年の秋にも始まりそうな処理水の海洋放出ですね。
(こちらのエントリー http://konstantin.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-c340.html に記載しています。)

処理水の放出はそれほど実害はないと思うのですが、トリチウムは除去できていないので、
(いくらトリチウムの法的な放出基準以下とはいえ) 風評被害は避けられないような気がします。

原発の冷却は、廃炉が終わるまで何十年も続くので、処理水の放出もずっと続くことになるでしょう。
トリチウムの水は、極めて水に近い性質なので、分離するのはなかなかやっかいなようです。

 
放射能除去処理した後に出る低濃度の汚染水もいつかは放出するしかないんでしょうか。

予定している秋までに新しい技術や研究でなんとしても防いでほしいですね。

最悪海に放出するとしても、福島原発から垂れ流すのではなく、
沿岸流のコトも考慮して遥か沖合から少しづつ日時、量、数値等のデータを公表しながらの作業にしなければいけないのでは。

個人的に海洋放出は絶対辞めてほしいですね。

 
3/2 東京新聞 「東京湾泥にセシウム 風評怖い…検査強化」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012030202000025.html

 海底の泥から原発事故由来の放射性セシウムを検出したと専門家が指摘する東京湾。
現時点で湾内の魚介類から気になる数値は検出されていないが、漁業関係者は
「もし、今後検出されたら」と不安を口にする。湾に面する東京と千葉、神奈川の一都二県は
消費者らに安全をアピールするため、魚介類のサンプル検査の強化に乗り出した。
 (比護正史、上條憲也)

 「私が釣った魚は食べても大丈夫か」「検査回数を増やしてほしい。そうでないと購入できない」

 一月以降、一都二県の魚介類をサンプル検査する担当者のもとにはこんな声が届き始めた。
釣り人など一般消費者のほか、水揚げされた水産物を買い付ける仲買人らが、
地元の漁業組合を通じ要望する場合もあるという。

 一都二県が公表する東京湾産の魚介類の放射性物質濃度の測定結果を見ると、今年に
入ってからも大半が検出限界値以下だ。国の暫定規制値(一キログラム当たり五〇〇ベクレル)や、
四月から適用される新たな基準値の同一〇〇ベクレルを大きく下回る。

 それでも、千葉県は一月以降、検査を週一サンプルから四サンプルに増やしている。
東京都はキンメダイなど漁獲量の多い品目を優先的に検査してきたが、
一月に荒川下流域のヤマトシジミを検査するなど東京湾周辺の検査へ比重を高めている。

 昨年九月から横浜市と湾内をエリア分けして検査する神奈川県。
担当者は「一サンプルでも多く調べることで安全を証明できる。
それが風評被害の防止にもつながる」と検査強化の理由を説明する。

 こうした動きに、サンプル提供に協力する漁協関係者は「風評被害を避けたいので、
検査で真実を明らかにしたい」と語る。

 一方、不安が拭えない人たちも。湾内のある漁業関係者は「今すぐ影響はないかもしれないが、
影響を受けてしまう時が来るかもしれない。そうなるとわれわれも被害者。
加害者が誰かと言えば、はっきりしている」といら立ち気味に話した。

 だが、そう語る口すら重い。「自分たちで騒いでも仕方がない。国がきちんと対応すべき問題だ」。
漁師が不安を公言すること自体が消費者離れにつながってしまうのでは、との複雑な思いを抱えている。

 
3/2 東京新聞 「原発事故由来セシウム濃度 東京湾じわり上昇」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012030290070441.html

(図)東京湾内の放射性セシウム濃度

 福島第一原発事故による影響で、東京湾の荒川河口付近の海底で放射性セシウムの濃度が
上昇していることが近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)の調査で分かった。国は現時点で
東京湾で調査を行っておらず、山崎教授は「今まさに原発事故由来の放射性物質が、首都圏の
放射能濃度の高い地域を流れる河川から東京湾に届いたところ。今後の推移を見守るため、
国による継続的な調査が必要だ」と指摘する。
 
 山崎教授は昨年八月以降、湾内の三十六カ所で海底の泥に含まれる放射性セシウム134と
137の濃度(一キログラム当たり)を測定している。

 このうち、荒川河口の若洲海浜公園近くの地点では、泥の表面から深さ五センチの平均濃度が
八月に三〇八ベクレル、十月に四七六ベクレル、十二月に五一一ベクレルと上昇。ほかの多くの
地点でも濃度は上がる傾向で、湾の中央より河口付近で比較的高い数値が測定されたという。

 ただ、いずれの地点も一〇〇〇ベクレル以下で、国がそのまま埋め立てできるとする基準の
八〇〇〇ベクレルを大きく下回っている。

 山崎教授は、核実験が盛んだった一九六〇年代に、河川から琵琶湖に流入したセシウムの
研究データから、地形が似る東京湾へのセシウム流入のピークを一、二年後とみる。
「半減期三十年のセシウム137はとどまるものの、半減期が二年の134は急速に減っていくため、
今後、濃度が著しく上昇することは考えにくい」とする。

 河口付近の四地点では、約一メートルのアクリル製の筒を使って、泥のどの深さまで134が
含まれているかを測定した。その結果、最も深い場所では二十四~二十六センチで検出された。

 東京湾の河口付近の海底では泥が堆積するスピードは年間一、二センチ程度といい、
「泥の中を動き回る底生生物によって運ばれた可能性がある。このまま放射性セシウムが
河口付近の泥の中に深く潜ってくれれば、湾全体への拡散が抑えられるだろう」と話した。

 山崎教授は東京湾で採取した魚介類の濃度も測定。検出限界値以下か多くても一〇ベクレル
以下で、「このまま推移すれば全く問題のない数値だ」と指摘する。

 東京湾は湾口が狭く、外洋からの海水が流れ込みにくいため、閉鎖性の高い水域とされる。
国は二月十七日から、東京湾に流れ込む荒川で放射性物質濃度の測定を始めており、
四月以降、湾内の海水や海底の泥などの本格的な調査を始める。

 
3/2 NHK 「基準下回りワカサギ釣り解禁」
http://www.nhk.or.jp/shutoken/lnews/1003373741.html

 ワカサギから国の暫定基準値を超す放射性物質が検出されたことから、釣りが禁止されていた前橋市の
赤城大沼で、その後の県の検査で基準値を下回ったとして2日、ワカサギ釣りが解禁されました。
前橋市の赤城大沼では去年8月、ワカサギから国の暫定基準値の1キログラムあたり500ベクレルを超す
放射性セシウムが検出されたため、去年9月に予定されていたワカサギ釣りの解禁が見送られていました。

 しかし群馬県のその後の検査で、3回続けて基準値を下回ったとして、2日、ワカサギ釣りが解禁されました。
2日は午前6時の解禁とともに、さっそく大勢の釣り客が訪れ、氷の上から糸を垂らして釣りを楽しんでいました。

 国の暫定基準値は来月から1キログラムあたり100ベクレルに厳しくなりますが、地元の漁協によりますと、
県の検査では厳しくなる数値は上回っているということで、釣りは解禁しましたが釣った魚は食べないように、
すべて回収するということです。

 赤城大沼漁業協同組合の青木泰孝組合長は、「お客さんの笑顔を見て解禁してよかったなと思います。
ワカサギ釣りができることで赤城大沼が安全な場所だというPRにもなり、観光の活性化につながっていけば
うれしいです」と話していました。

 赤城大沼で旅館を経営する48歳の男性は「解禁にこぎつけたのは喜ばしいことです。これを新たな第一歩として
頑張っていきたい」と話していました。

 東京・練馬区から訪れた48歳の男性は「持ち帰りができないのは残念ですが、釣りができてうれしいです」
と話していました。

 また群馬県高崎市の60歳の男性は「ワカサギは赤城大沼が一番の釣り場所で本当によかったです。
持って帰れなくても釣りができるだけで十分です」と話していました。

 
3/5 下野新聞 「足利・佐野で渓流釣り解禁 セシウムは新基準値以下」
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20120304/733465

 【足利・佐野】渡良瀬漁業協同組合が管理する足利市の渡良瀬川と佐野市の野上、秋山川の
渓流釣りが4日、解禁された。3河川とも9月19日まで渓流釣りを楽しめる。

 葛生地区の秋山川では、夜が明けて間もない早朝から解禁を待ちわびた渓流ファンが
釣り糸を垂らした。曇りで肌寒い天候だったが、午前9時までに約150人に達し、
それぞれのスタイルで引きを楽しむ姿を見られた。

 同漁協は解禁までに3河川合わせ、ヤマメ約1万2千匹とイワナ約6千匹の稚魚、
約450キロのヤマメ成魚を放流。5月上旬まで定期的に放流を行う。

 秋山川で2月中旬に採取されたヤマメは、県の検査で1キロ当たり42・3ベクレルの放射性
セシウムを検出。4月に採用予定の食品衛生法における新基準値(100ベクレル)を下回った。

 
3/6 共同通信 「福島原発の汚染水、依然流出か 海のセシウム濃度下がらず」
http://www.47news.jp/CN/201203/CN2012030601002005.html

 東電福島第1原発周辺の海で放射性セシウムの濃度の下がり方が遅いとの分析結果を、気象研究所の
青山道夫主任研究官らが6日までにまとめた。事故で発生した高濃度の放射性物質を含む汚染水が、
見えない部分から漏れ続けている可能性があるという。

 事故後の昨年4月、海への汚染水の流出が発覚し、東電は地中に薬剤を入れて止めた。
東電は「この3~4カ月は濃度低下が緩やかだが、昨年3月より大きく下がっている。
11月ごろから下がりきったところで推移しており、漏えいがあるとは考えていない」としている。

 青山さんらは、東電が測定した原発付近の海水の放射性セシウム濃度を分析。

 
3/6 読売新聞 「セシウム流出量、東電推計の6倍…海洋研試算」
http://konstantin.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-2687.html#comments

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、原発から海に流出した放射性セシウム137の総量は
最大で5600テラ・ベクレル(1テラは1兆)に上るとの試算を、海洋研究開発機構がまとめた。

 東電の推計量の約6倍にあたる。6日に開かれた日本原子力研究開発機構の研究報告会で発表した。

 海洋研究開発機構の宮沢泰正主任研究員らは、福島県の沿岸など約500地点で採取した海水のセシウム
濃度や、潮の流れなどをもとに、昨年5月7日までにセシウムが移動した経路を模擬計算した。その結果から、
海に流出した高濃度汚染水のセシウムの総量は、4200~5600テラ・ベクレルと算出された。このほか、
同原発から大気中に放出され、雨などによって海に沈着したセシウムは1200~1500テラ・ベクレルになった。

 
やはり地震によるヒビ等で原発の地下から漏れ続けているのでしょうか?

東京電力やその他の研究機構が計っている各、沿岸、沖合いの海水の放射線の数値は低いのに。

詳しく調べて早急に対処してほしいです。

 
2/27 @SSanpei さんのツイート

先日、東京湾の横須賀沖で釣ったイシモチを放射能測定。7200秒の測定でCs137が約3.5ベクレル、
Cs134が検出限界値以下。測定器はAT1320A、こどもみらい測定所にて pic.twitter.com/vzPbV09u

 
3/6 井上さくら 横浜市議のブログ 【放射性セシウム、南本牧処分場から横浜港へダダ漏れ】
http://t.co/BxlN3ruv (一部引用)

横浜では、放射性物質が水に溶け出やすい「飛灰」を、問題が分かって以降も、相当期間、
水中に投じていました。

(10月に、処分場の内水を) 26日間、通水したそのゼオライトの、放射能濃度はどうだったか。
局長 1kgあたり5,000ベクレルだった。

通水を止めたのが11月1日なのでその後の4ヶ月以上、ざっと1億3000万ベクレルが横浜港へ
放出されていた計算で、今もその状態が続いているのです。


最終的には水は海へ流れますからね。まだまだ海への汚染は続きそうですね。

本当に早く収まってほしいです。

 
3/7 毎日新聞 「どうする放射能汚染:ワカサギ釣りの「聖地」苦境」
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120307mog00m040004000c.html

(写真)水槽で赤城大沼のワカサギを飼育し、生物学的なセシウムの半減期を調査している
    群馬県水産試験場=前橋市敷島町で

 ◇原発から190キロ、沼の濃度高く 「釣っても回収」苦渋の営業

 分厚い氷に専用のドリルで穴を開け、釣り糸を垂れる。「氷上ワカサギ釣り」の聖地ともいわれる
群馬県前橋市の赤城大沼。例年より6カ月遅れの今月2日、ようやく「釣り解禁」となり、待ちわびた
ファンが駆けつけた。ただ、釣ったワカサギはすべて地元の赤城大沼漁業協同組合が回収してしまう。
生きのいい脂ののったワカサギを天ぷらなどにして食べる釣り人の楽しみは消え、冬の風物詩は
すっかり趣を変えてしまった。

 シラカバに囲まれた赤城大沼は東京都心から車で約2時間半。各地のワカサギ釣りは通常、
秋口に解禁され翌年3月まで続けられるが、氷上で釣れる時期は限られる。赤城大沼は結氷期間が
1~3月と長いことから、最近では釣りファンだけでなく、家族連れや若者にも人気だった。
東京都心部などからバスツアーも出ていた。

 今冬の氷の厚さは60センチ超と良好。例年なら9月1日に解禁し、年明けから多くの客で
にぎわうはずだった。だが、解禁はなかなかできなかった。解禁日直前の昨年8月、
「安全性の確認を」と県が実施した検査で、赤城大沼のワカサギから暫定規制値
(1キロあたり500ベクレル)を超える同640ベクレルの放射性セシウムが検出されたからだ。

 東日本大震災が生じた昨年3月11日の当日、多くの人がワカサギ釣りを楽しんでいた
赤城大沼の氷に一気に亀裂が走り、その隙間(すきま)から沼の水が噴き上がって、
氷上にカーテンが出現したような事態になった。ただ、釣り客らの服がぬれた程度でけが人もなく、
ワカサギ釣りは翌12日の1日のみ、点検のために休業しただけだった。

 その後、起きた東京電力福島第1原発事故で、環境への放射能汚染の懸念は生じていたものの、
赤城大沼は同原発から南西に約190キロも離れている。ワカサギが放射能で汚染されていると
考える人などなく、思いがけない調査結果に、県や漁協関係者らからは「まさか」と、驚きの声が上がった。

     *

 県が昨年9月に実施した県内の湖沼にすむワカサギのセシウム含有量調査では、桐生市の
梅田湖で1キロあたり222ベクレル、みどり市の草木湖で同189ベクレルと暫定規制値以下。
それ以外の湖沼では検出限界値未満で、赤城大沼のワカサギの放射線量だけが突出して高かった。

 赤城大沼のワカサギは毎年3~4月、北海道の網走湖や長野県の諏訪湖から購入した卵を
放流しており、検査対象となったワカサギは昨春放流して成長したものだ。

 一方、環境省が今年1月に発表した調査結果によると、湖底の泥から検出されたセシウムは、
梅田湖で1キロあたり179ベクレル、草木湖で147ベクレルだったのに対し、赤城大沼では
1260ベクレルに上った。ただ、みなかみ町の赤谷湖の湖底からは赤城大沼を上回る
1690ベクレルのセシウムが検出されたにもかかわらず、ワカサギからセシウムは検出されていない。

 なぜ赤城大沼のワカサギだけ高い濃度のセシウムが検出されたのか。地元関係者の多くは、
主に二つの見方を挙げる。

 「一つは淡水魚特有の事情。海水を大量に飲み込んで吐き出す海水魚と異なり、淡水魚は、
えさから取り入れたナトリウムやカリウムを体内で維持しようとし、次第に放射性物質の濃縮が進む」
と漁業関係者は指摘。「もう一つは、赤城大沼特有の緩やかな水循環のスピード。火山でできた
カルデラ湖である赤城大沼は、ダム湖などと比べて水が集まる面積は狭いが、水の入れ替わりは遅く、
湖底の泥も外に流れにくい」。赤城大沼の水がすべて入れ替わるには2年半かかるというデータもある。

     *

 前橋市中心部にある県水産試験場の屋外水槽で今、昨年11月下旬に赤城大沼で採取し、
セシウムが暫定規制値を超えたワカサギが泳いでいる。水槽の水は地下水を掛け流しで使っており、
えさは購入した冷凍のプランクトンを使用。水とえさに放射性物質の汚染がないことを確認している。

 「ワカサギの体内に入ったセシウムがどのくらいの期間で排出されるか、ある程度、推定しないと
次に進めない」と、水産環境係主任の鈴木究真さんは話す。試験場では、1カ月ごとに定期的に
サンプリングしてワカサギの汚染状況を調べ、セシウムの生物学的な半減期の調査を始めた。
既に3カ月が過ぎたが、「まだデータを公表できる段階にはない」といい、長期的に調査を進める構えだ。

 ニジマスやコイ科などの魚は、チェルノブイリ原発事故が起きた際の研究があり、データも
公表されている。しかし、ニジマスなどは、基本的にプランクトンを食べるとされるワカサギとは
食性が異なり、活動の適水温などにも違いがあるため、単純に応用することはできないという。

 県蚕糸園芸課水産係長の久下敏宏さんは「生態系の中で、放射性物質がどのような動態で
取り込まれていくかが明らかにならなければ、『赤城大沼のなぜ』は説明できない。
今はすべて推測の段階」とする。予想もしなかった放射能汚染を受け、模索が始まっている。

     *

 赤城大沼のワカサギは結局、県の調査で2月26日に採取した分でセシウムが暫定規制値の
500ベクレルを3回連続で下回った。調査を進めつつ、県や地元漁業関係者らは2月に入り、
釣り解禁に向けて協議。ただ、釣り人の健康被害などを考え、念には念を入れ、釣る行為だけを解禁し、
釣ったワカサギはすべて回収して、一部を調査に使い、大半を前橋市が焼却処分することを決めた。

 「赤城大沼の伝統のワカサギ釣りは『食べておいしい』というのが自慢だった。だが、釣り人の
ことや地元経済などさまざまな面を考慮し、苦渋の決断をするしかなかった」と、赤城大沼漁協組合
理事の青木猛さん(48)は険しい表情で話す。「我々は、実際に放射能と向き合って生きて
いかなければならない覚悟はできている。我々には隠すことなど何もないが、放射能のイメージが
ついてしまうのは困る」
【立上修】

 
3/8 毎日新聞 「潮干狩り:復活 放射線対策を徹底、来月20日から--船橋・海浜公園 /千葉」
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20120308ddlk12040273000c.html

 昨シーズンは東日本大震災の影響で中止され、今シーズン2年ぶりに復活する船橋市の
「ふなばし三番瀬海浜公園」の潮干狩りが4月20日、放射性物質の検査済みアサリをまくなど、
異例の「放射線対策」を整えてオープンする。安全性をアピールすることで風評被害を避ける狙いがある。

 同公園によると、都心に一番近い潮干狩り場として、例年15万人が訪れる人気スポット。
今季の開催期間は6月9日まで。潮干狩り場でまく中国産アサリは、5月の大型連休の期間が
短いこともあり、例年より少ない約100トンを見込むが、船橋市漁協を通して購入する際、随時、
検査機関で放射性物質の測定を行う。

 さらに、海水と砂もシーズン中、2~3回、放射能汚染の有無を確認し、潮干狩り場や公園内の
空間放射線量も測定・公表するという。

 また、大規模地震など災害発生時の避難場所として、近くの企業の敷地を確保する予定で、
指定管理者の市公園協会職員による避難誘導体制も整えるという徹底ぶりだ。

 同公園は「今年はいつ開催するのかという問い合わせが多い。万全の体制を整え、家族連れが
安心して楽しく潮干狩りできるようにしたい」と話している。
テレホンサービスは電話047・437・2525。
【橋本利昭】

 
3/9 毎日新聞 「霞ケ浦、流入5河川汚染調査 放射性物質を懸念--アサザ基金 /茨城」
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20120309ddlk08040128000c.html

 東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で流入河川を通して放射性物質の集積が懸念される
霞ケ浦を巡り、再生事業に取り組むNPO法人「アサザ基金」(牛久市、飯島博代表理事)は8日、
市民団体6団体15人で流入河川5本計11地点で汚染状況調査を開始した。採泥器で底泥を採取し
放射性物質検査を実施。結果を公表して行政に除染を働きかける。今夏までには全56本で調査する方針だ。

 調査したのは備前川、新川、桜川、花室川、清明川。このうち土浦市真鍋1周辺の新川(神天橋)では、
環境省が昨年実施した放射性物質モニタリングで、底泥1キロ当たり放射性セシウムが5500ベクレル
(134が2600ベクレル、137が2900ベクレル)検出されている。

 飯島代表理事は「霞ケ浦流入河川では、東京湾の流入河川のホットスポットの数倍の数値が
既に検出されている。一刻の猶予も許されない危機的状況」と警告する。同会は茨城大(水戸市)、
筑波大(つくば市)、国立環境研究所(同)など7団体の学長、所長宛てに霞ケ浦流入河川の
放射性物質モニタリング調査協力の依頼文を送付した。
【福沢光一】

 
このエントリーについて [海底のゴカイ等が取り込んで捕食者に移っていく事は考慮されていない]
と評されている方がおられた。 http://birding.way-nifty.com/blog/2012/03/38-d2cf.html

日本海洋学会 東日本大震災関連特設サイト(本文中にリンク)によると、

「海底土からのセシウム137の移行割合(海産物中の濃度/海底土中の濃度)は、
ゴカイ(汽水性:注:汽水とは海水と淡水が混じった水のこと)0.179」(森田貴己さん)

という文献があるのだそうだ。となると、海底土が800Bq/kgなら、ゴカイで150Bq/kgに達するのだろうか?
そうなるとやっぱり問題なのかなぁ…。

尚、東京湾のゴカイの検査データは見たことがないが、いわき市沖の多毛類(ゴカイなど)は、
160Bq/kg程度ある。→ http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/20120130bait.pdf

 
微量とはいえ、汚染を示す数値は出てくるんですね。毎週末海に入る者として心配になりますね。
子供達を海で遊ばせても平気なのか心配になりますよね。

 
3/11 東京新聞 「小雨でブルル でも アサリ掘り楽しむ」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20120311/CK2012031102000046.html

(写真)雨が降り寒い中、雨具を着込んでのアサリ掘り=富津市で

 富津市の富津海岸で十日、東京湾のトップを切って潮干狩り場がオープンした。

 この日は朝から小雨が降り、冬に逆戻りの気候だったが、雨具を着込んだ家族連れなどが
潮が引いた海岸でアサリ掘りを楽しんだ。

 千葉市から母親と来た会社員の男性(56)は「十年近く潮干狩り場のオープンに来ているが
今年が一番寒いですね」と話した。

 昨年は東日本大震災による計画停電、津波の心配や放射能問題で、潮干狩りの入場者は
前年と比べ半減した。運営する富津漁協は期間中、潮干狩り場の放射性セシウムの測定結果を
毎日公表。安全性をアピールし、今年は十八万人の入場者が目標という。

 九月二日まで。料金は中学生以上が二キロ入る網付きで千六百円。
問い合わせは潮干狩り場=電0439(87)2233=へ。
 (福原康哲)

(参考) 富津漁業協同組合 http://www.jf-futtsu.com/

 
3/12 神奈川新聞 「海の公園のアサリ、放射性物質検出されず/横浜」
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1203120028/

 潮干狩りシーズンの到来を控え、横浜市金沢区の「海の公園」管理センターは12日、同公園の人工海浜で
採取したアサリについて放射性ヨウ素、放射性セシウムが検出されなかった、と発表した。
同センターは「安心して潮干狩りを楽しんでほしい」と話している。

 同センターによると、6日に人工海浜で採取したアサリの放射能濃度を測定。放射性ヨウ素(検出下限
1キログラム当たり2・7ベクレル)、放射性セシウム134(同2・4ベクレル)、放射性セシウム137(同2・7ベクレル)
のいずれも不検出だった。砂浜の空間線量は2月に測定し、地表50センチの地点で0・05マイクロシーベルトだった。

 潮干狩りは無料。シーズンは3月22日ごろから6月24日ごろまで。
問い合わせは、同センター電話045(701)3450。

 
3/13 毎日新聞 「放射性セシウム:赤城白川のヤマメ、350ベクレル 県「食べるの控えて」 /群馬」
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20120313ddlk10040173000c.html

 県は12日、県内4河川6地点で3~4日に採取したヤマメを検査した結果、赤城白川(前橋市)で1キロ当たり
350ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。現行の暫定規制値(同500ベクレル)は下回ったが、
4月から適用される新規制値(同100ベクレル)は上回っており、県は釣った魚は再放流し食用にしないよう、
漁協を通じて釣り客に呼びかける。

 県によると、赤城白川には赤城大沼から取水した農業用水が流れ込んでいる。同沼ではワカサギから
同400ベクレル以上のセシウム検出が続いているが、この農業用水は昨年9月の検査でセシウムは不検出
(検出限界値=同20ベクレル)だった。また赤城大沼を水源とする沼尾川のヤマメは2月の検査で同86ベクレル
にとどまっており、県は赤城白川でのセシウム検出について「検査を重ねないと因果関係はわからない」としている。

 このほかに、三波川(藤岡市)のヤマメから同13・6ベクレルのセシウムが検出され、烏川(高崎市)3地点と
榛名川(同)は不検出(検出限界値=同1・9~4・8ベクレル)だった。

 また川場村の養殖場と釣り堀、東吾妻町の養殖場で1~6日に採取した養殖魚も検査した結果、川場村の
養殖場のニジマスから同5・1ベクレル、同村の釣り堀のニジマスから同2・0ベクレルのセシウムが検出された。
養殖魚からの検出は初めて。検出限界値は前回(昨年9月)まで同50ベクレルだったが、新規制値の適用に
合わせて測定に時間をかけ同1・8~3・4ベクレルまで精度を上げたという。
【喜屋武真之介】

 
3/13 読売新聞 「手賀沼のモツゴ 出荷自粛へ」
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20120312-OYT8T01106.htm?from=tw

セシウム100ベクレル超、新基準に抵触

 県は12日、我孫子市と柏市にまたがる手賀沼で採取した淡水魚のモツゴから、1キロ・グラム当たり
171ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。現在の国の暫定規制値(同500ベクレル)は下回るが、
4月に導入予定の新基準値(一般食品で同100ベクレル)を超えるため、県と手賀沼漁協(柏市)などは同日、
出荷自粛へ向けて調整を始めた。

 県によると、自粛された場合、水産物としては、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で出荷を控える
県内初の例となる。手賀沼のモツゴからは、昨年11月の初めての検査で同115ベクレル、1月に同128ベクレル
のセシウムが検出されていた。県は今月中に4回目の検査をするが、「消費者に安心してもらうには早めに
自粛する必要がある」として、関係漁協や我孫子、柏両市と協議している。モツゴは体長約3センチで、
つくだ煮にして食べられるという。

 環境省の昨年10~11月の調査では、手賀沼の底から同3300ベクレルの比較的高濃度のセシウムが
検出された。手賀沼の上流の河川は、高い放射線量が検出されている柏市などを流れており、同省は
放射性物質が河川を経由して沼に流れ込んでいるとみている。

 
3/13 毎日新聞 「放射性物質:ダム底の泥に 雨で川へ流れ濃縮か 福島」
http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20120314k0000m040048000c

(地図)蓬莱ダムの位置

 阿武隈川中流域にある発電用の「蓬莱(ほうらい)ダム」(福島県二本松市、福島市、貯水量約380万
立方メートル)の底の泥に大量の放射性セシウムが蓄積していることが13日、文部科学省の調査で判明した。
付近の貯水池と比べ10倍の濃度だった。東京電力福島第1原発事故で土壌に蓄積したセシウムが、
雨で土と一緒に川へ流れ込み、ダムでせき止められて濃縮したとみられる。

 同省の委託で調査した恩田裕一筑波大教授(水文学)が同日のシンポジウムで報告した。恩田教授は
昨年7〜8月、原発の西北西約60キロにある蓬莱ダムの底の泥を深さ20センチまで採取、乾燥後の
セシウム濃度を周辺の4カ所の貯水池の泥と比べた。その結果、蓬莱ダムの泥は1平方メートル当たり
約3000キロベクレルで、原発から半径20キロ圏内の警戒区域内の土壌汚染濃度に相当した。
他の貯水池の同200〜400キロベクレルに比べ約10倍あった。

 恩田教授によると、蓄積した土壌に含まれるセシウムは再び水に溶け出しにくく、下流の水を飲用などに
使うのには問題ないという。ただし、「ダム湖の魚などに影響する恐れがある」として、調査を続ける。

 ダムを含む阿武隈川を管理する国土交通省東北地方整備局(仙台市)の担当者は「洪水時にダムから
下流へ土壌が流出する恐れもあり、いずれは除染をしなければならないが、まだ検討していない」と話す。

 また、土壌中のセシウム濃度が高いほど、下流域の河川中のセシウム濃度が高くなることも分かった。
大半のセシウムは、直径0.1ミリ以下の細かい「浮遊砂」に付着して流れていた。降雨や水田の代かきが
原因で流出したとみられる。
【野田武】

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この記事中で、「蓬莱ダムの泥は1平方メートル当たり約3000キロベクレル」
(300万Bq/m2)とあるのは、Cs-134、Cs-137の片方だけの値で、合計なら600万Bq/kg。

 
3/15 上毛新聞 「赤城大沼セシウムの「謎」解明本格化 研究機関加え県」
http://www.raijin.com/news/a/2012/03/15/news01.htm

 赤城大沼(前橋市)の放射性セシウム問題について群馬大との共同研究を進めている県は新年度、
新たに国の研究機関などを加えて汚染のメカニズム解明に向けた研究を本格化させる。湖底の泥の
含有濃度が際立って高いわけではなく、水草は不検出にもかかわらず、魚だけは高水準の放射性
セシウムを検出する「謎の現象」が続いている。湖の環境、魚の体の機能、餌となるプランクトンを
多角的に調べて原因究明を急ぎ、沼全体の除染に活用する計画だ。

 昨年12月の調査で、大沼の湖畔の泥からは1キログラム当たり560ベクレル、湖底は1260ベクレル
の放射性セシウムを検出した。これに対し、西北毛地域のダム湖では湖畔で最大7100ベクレル、
湖底で最大4600ベクレルを検出。県内の19の湖沼のうち、大沼の濃度はむしろ平均的な水準だった。
同月の調査では大沼の水草から放射性セシウムは検出されなかった。

 ところが、ワカサギなどの魚から暫定基準値(500ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したのは、
河川を含めても県内では大沼のみ。県の継続調査で、ワカサギは1月30日以降、暫定基準値を
下回っているが、400ベクレル以上の高水準が続いている。このため、ワカサギ釣り解禁が大幅に遅れ、
湖畔の観光は打撃を受けた。

 こうした現象について、県や群馬大などは、流出入する河川が少なく、蓄えた水が入れ替わるまでに
2年半もかかる大沼の特殊性に着目。(1)食物連鎖による放射性セシウムの蓄積(2)魚の体内から
放射性セシウムが排出されるまでの時間の割り出し(3)県内各地の湖沼環境との比較-などを
ポイントに各機関が協力して研究することにした。

 研究期間は当面2年間とし、分析した結果を基に大沼の汚染状況を将来にわたってコンピューターで
予測する。こうした成果は大沼の効果的な除染方法を探るために役立てる。

 県農政課技術調整室は「放射性セシウム問題では、大沼には特に謎が多い。観光地でもあり、
除染方法を何とか見つけ出したい」としている。

 
3/15 毎日新聞 「続大震災・安心の行方:/5 「江戸前」漁師 堰開放で汚泥拡散懸念 /千葉」
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20120315ddlk12040183000c.html

 ◇漁協が事前除去要望

 東京電力福島第1原発事故で、関東に降り注いだ放射性セシウムが、東京湾や江戸川の泥土の中から
観測され、東京湾で取れる「江戸前」を生活の糧にしている漁師たちは不安を募らせている。

 きっかけの一つが、東大大学院の鯉渕幸生准教授(沿岸環境学)が昨年10、12月に実施した江戸川の調査。
旧江戸川河口から約8キロ地点で放射性セシウムが1キロ当たり1623ベクレル測定された。
この「ホットスポット」を頂点に、上流と下流へ離れるほど濃度が低下していた。

 同時期の環境省の調査でも手賀沼に流入する大堀川河口(柏市)付近が同9700ベクレル、東京湾に
流れる海老川河口(船橋市)付近で同6400ベクレルの高い汚染値が検出され、川底に集まっている実態が
浮き彫りになった。

 鯉渕准教授によると、雨で地上に落ちたセシウムは土に付着し、川に集められる。特に江戸川のような
海に流れ込む大河川では、海水と淡水が混じる河口に近い汽水域(塩分濃度1%)で、粒子同士が結びつき
沈殿する「凝集」が起きやすいという。

   □  □

 現在、漁師たちが特に懸念するのは、行徳可動堰(せき)(江戸川河口から約3キロ)が台風などの
増水時に開放され、堰の上流に堆積(たいせき)する泥が、海へ一気に流れ込むことだ。

 今年1月末、地元船橋市漁協を含む湾岸3漁協は、国土交通、農林水産両省に江戸川上流20キロまでの、
汚染された川底表層の泥土除去や、行徳可動堰の開放は泥の除去を条件とするなど3点を要望した。
これまでも堰の開放のたび、東京湾に広がった泥などの影響でアサリ漁に被害が出たと、市漁協は言う。

 一方、可動堰を管轄する国は「健康への直接的な影響はない」などと堰の運用見直しや泥の除去に
消極的だ。県によると、昨年3月以降、東京湾で取れる魚介類からは最高同25ベクレルが検出されたが、
いずれも暫定規制値以下。4月から厳しくなる新基準値(1キロ当たり100ベクレル)も下回っている。

 国の原子力災害対策本部の除染実施ガイドラインでは、川底の泥による周辺住民の健康への影響は、
川の水が放射線を一定程度さえぎることから「限定的」で、除去した場合は「下流への影響も考慮する
必要がある」としている。国交省河川環境課は「除去はかえって汚染物をまき上げる。確立した除染手法もない。
堰は治水目的の設備で水位が上昇した場合、開けざるを得ない」と説明し、議論は平行線のままだ。

 こうした国の対応に、風評被害発生を懸念する市漁協は危機感を募らせ近く、東大大学院と共同で、
江戸川の川底の放射性セシウムの詳細な汚染の実態調査に乗り出す。「堰が開けば大火になるが、
いま対処すればぼやで済む。何もしないと、禍根を残し、100年後も語り草だ。豊かな漁場や江戸前文化も
失われる」。大野一敏組合長は、国の動きの鈍さに憤りを隠さない。

   □  □

 今後、川底や海底の汚染は進むのか。鯉渕准教授は、昨年の台風で放射性物質移動のピークは過ぎた
とみる。汚染された泥は、徐々に河口に流れるか、川底で堆積。河口付近では、海に向かう川の表面の
流れとは反対に、海水が川底を逆流する傾向があり、結果的に泥は湾全域に広がりにくいという。

 食物連鎖による魚類の汚染も「泥中のゴカイなどが汚染されても、影響は海の底で生息する一部の魚に
限られる。海の魚は海水を尿として出すので、放射性物質はたまりにくい」と話す。

 ただ、鯉渕准教授は不安の声にも理解を示す。「泥中の放射線の値が下がるまで、漁師は心配しないと
いけないし、堰を開けて海に汚泥が流れれば、江戸前のイメージも悪くなる」と風評被害への配慮を求め、
表土をひっくり返したり、泥を除去するなどの対策を提案する。「放置しても大丈夫という人もいるが、
取り除けば心配しないで済む。安心は大事だ」と話す鯉渕准教授だが、その声は国には届いていない。
【橋本利昭、斎藤有香】=つづく

 
3/15 @SSanpei さんのツイート

「つり情報」という雑誌最新号に東京湾のスズキ2匹の測定結果。 Cs合算で個体A: 13.7bq と個体B: 6.1bq。
Aは胃袋から小魚が、Bはゴカイ類の残骸が大量に見つかる。

また同誌には私が釣って測定した件の記事も http://bit.ly/yHdvdj → 3/7のコメント参照

 
3/16 NHK 「放射性物質 海での調査を拡大へ」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120316/t10013760411000.html

 原発事故で放出された放射性物質の海への影響が広がっているとして、政府は、東北から千葉にかけての
海域に加えて、新たに東京湾でも調査を行い、放射性物質の海への広がりを正確に把握することになりました。

 これは、15日の夜に開かれた政府の「モニタリング調整会議」で決まりました。

 海の放射性物質のモニタリングについては、これまで国や東京電力が東北から茨城、千葉にかけての
沿岸や沖合で海水や海底の土などを採取して調べてきました。

 ところが研究者の調査で、川に降り注いだ放射性物質が海へ移動して拡散することが分かり、東京湾でも
比較的高い値が検出されました。

 このため政府は、放射性物質の海への広がりを正確に把握するため、4月以降、新たに東京湾でも
調査を行うことを決めました。

 また、これまで魚介類の調査は水揚げされた魚だけが対象でしたが、正確に放射性物質の影響を調べる
ため、海水中をほとんど移動しない海草や貝類も採取して調査することになりました。

 このほか、大学などが期間を区切って行っていた食品のモニタリングについても、より長期にわたって
調べる必要があるとして、福島県内の一般家庭の食卓や学校給食などから受ける被ばく量を国が調査する
としています。

 モニタリングを巡っては、事故から1年がたっても国民の不安解消に応える形になっていないなどと
批判があり、政府は今後も、調査の方法や頻度、地点数などを見直していくことにしています。

 
3/15 朝日新聞 「セシウム濃度、江戸川下流ほど高く 近大、川底の泥調査」
http://www.asahi.com/national/update/0315/OSK201203140259.html

(図)江戸川の川底の放射性セシウム濃度

 東京湾に注ぐ江戸川の底では、泥中の放射性セシウムの濃度が下流ほど高くなっていることが
近畿大の調査でわかった。セシウムがよくつく粘土は流されやすいことや、下流ほど土壌の汚染濃度が
高い地域からの支流が合流するため。今後1年ほどで東京湾への流入量がピークになるとみられ、
監視が必要という。

 近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)らは昨年8~12月、江戸川の8地点と東京湾の36地点で
底の深さ0~5センチの泥を採って乾燥させ、放射性セシウムの濃度を測った。

 利根川からの分岐点では乾燥重量1キロあたり137ベクレルだったが、千葉県柏市の方からの
坂川が合流する直前では431ベクレル、合流直後に740ベクレルに上がった。さらに下流の
市川橋付近で834ベクレル、旧江戸川の今井橋付近では940ベクレルだった。

--------------------------------------------------
時系列の変化はどうなっているのかな?

 
素晴らしい分析だと思います。
大変参考になりました。

 
3/17 毎日新聞 「東日本大震災:魚のセシウム、5河川・湖沼で新基準値超える /群馬」
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20120317ddlk10040097000c.html

 県は16日、県内16の河川、湖沼、養殖場で採取した淡水魚を検査した結果、5河川・湖沼の
魚から、4月以降適用される新基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが
検出されたと発表した。県は5河川・湖沼の各漁協に、釣り上げた魚の再放流や食用自粛を要請した。

 県によると、新基準値を超えたのは、赤城大沼(前橋市)のワカサギ=1キロ当たり370ベクレル
▽名久田川(高山村)のウグイ=同334ベクレル▽温川(東吾妻町)のイワナ=同147ベクレル
▽見城川(同)のヤマメ=同131ベクレル▽今川(同)のヤマメ=同105ベクレル。

 高崎市の烏川▽片品村の網沢川、小川、塗川▽沼田市の根利川、坪川、栗原川、片品川
▽長野原町の熊川▽前橋市の養殖場--のヤマメやイワナ、アユからは不検出(検出限界値=
同3・9~8・9ベクレル)か新基準値を下回った。
【鳥井真平】

 
3/17 毎日新聞(栃木) 「県北の渓流魚から放射性物質 キャッチアンドリリースは可能」
http://mainichi.jp/area/tochigi/news/20120317ddlk09040196000c.html

 県北部の河川などの渓流魚から放射性物質が検出された問題で、県は16日、解禁延期とした
キャッチアンドリリースについて、一定の条件が整えば可能とするとの方針を関係団体に伝えた。
漁協の監視員などが釣り人に注意喚起できる範囲や、決められた箇所に限定する。

 また、男鹿川(日光市川治温泉川治)で採取したヤマメから1キロあたり223ベクレルの
放射性セシウムを検出したと発表。男鹿川を抱える「おじか・きぬ漁協」に対し、21日に予定
していた渓流魚の解禁延期を要請した。キャッチアンドリリースは除く。
【中村藍】

 
3/6 毎日新聞 「福島第1原発事故 東京湾も放射能調査」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120316ddm012040116000c.html

 文部科学省や環境省などは15日、東京電力福島第1原発事故による放射能汚染のモニタリング調査で、
東京湾の水質や海底土壌、海洋生物についても新たに調べることを決めた。東京湾へ注ぐ江戸川の上流に
当たる群馬県北部山間部の利根川流域は、文部科学省による放射性セシウムの土壌蓄積調査で比較的
高濃度だった。このため、降雨などでセシウムが下流へ流れ、閉鎖性海域の東京湾内にたまる心配がある。

 このほか、原発の半径20キロ圏内の警戒区域などに放射線測定器を増設することや、汚染砕石を使った
建材で建てられたマンションの線量調査を行うことなども決めた。
【野田武】

 
3/19 毎日新聞(茨城) 「那珂川流域で高まる放射能汚染への懸念」
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20120319ddlk08040090000c.html

 ◇山林もきちんと除染を 漁業関係者、アユ釣りへの悪影響を心配

 東京電力福島第1原子力発電所事故による放射性物質の影響を巡り、那珂川流域で「汚染された泥が
上流域から流れてきているのではないか」との懸念が高まっている。環境省の調査で川底の土壌から
放射性セシウムが検出されたためだ。源流の栃木県那須町は国が除染費用を負担する汚染状況重点調査地域
に指定されているが、山林を除染するかどうかは決まっていない。漁業関係者からは6月に解禁される
アユ釣りへの悪影響を心配する声があがっている。

 「川に放射性物質の影響がないように除染を行ってもらうよう、栃木県に伝えてほしい」。3月8日、
食品に含まれる放射性セシウムの基準値が来月1日から新基準となるのを前に水戸市内で開かれた
県内水面漁業協同組合連合会(17組合)の緊急理事会。那珂川漁業協同組合の君島恭一代表理事組合長(78)
はこう主張した。

 那珂川は栃木県・那須岳から茨城県まで流れる1級河川。那須岳のある栃木県那須町は、年間1ミリシーベルト
(毎時0・23マイクロシーベルト)以上の放射線量を基準に指定される汚染状況重点調査地域に指定された。

 君島組合長が懸念するのは、6月1日から解禁されるアユ釣りへの影響だ。同漁協は「釣り券」の販売を
行っているが、昨年は基準値(1キロ当たり500ベクレル)を大幅に下回っていたにもかかわらず、客が8~9割
も激減した。君島組合長は「放射性物質の値が上がったらお手上げ。汚染された泥が流れてくれば影響はゼロ
ではない。きちんと処理してほしい」と話す。

 しかし、栃木県と県内8市町で作る連絡協議会は、子どもの生活環境に与える影響が大きい施設などを
優先的に除染する方針だという。県消防防災課は「山林が手つかずだと流れ出てくるという問題は認識して
いるが、除染するかどうかは決まっていない」と話す。

 昨年12月に環境省が発表した「公共用水域における放射性物質モニタリングの測定結果」によると、
栃木県の那珂川水系の矢板市内の川底の泥から1キロ当たり1440ベクレル、水戸市内の川底の泥から
同5500ベクレルの放射性セシウムが検出された。環境省は「上流から流れてきた可能性もある」と指摘する。

 県内水面漁業協同組合連合会の鈴木清次代表理事会長(69)は「放射性物質がどのくらい山から
流れ出しているか分からない。山が魚を育てるのだから、国が考えてくれなければ困る」と気をもむ。
しかし、那珂川を管理する常陸河川国道事務所は「県と市町村が除染計画に那珂川を盛り込めば調整するが、
今のところ盛り込まれていない」と言うばかりだ。
【杣谷健太】

 
3/19 福島民友 「鮫川水系は漁解禁へ アユ漁、渓流釣りも」
http://www.minyu-net.com/news/news/0319/news3.html

 矢祭町の久慈川のアユ漁解禁中止を受け、いわき市の鮫川漁業協同組合(高木克代表理事組合長)は
18日、同市で理事会を開き、鮫川水系でのイワナとヤマメの渓流釣りは4月1日、アユ漁は6月10日に
例年通り解禁する方針を決めた。

 今月の県緊急モニタリング調査では、同組合が管理する四時川のヤマメは1キロ当たり60ベクレルの
放射性セシウムを検出し、食品衛生法の新基準値100ベクレルを下回っている。ただしアユ漁については
天然物がまだ遡上(そじょう)していないことから、4月から5月にかけて行う調査の結果を見て対応する。

 
3/20 NHK宇都宮 「キャッチ&リリース認める」
http://www3.nhk.or.jp/utsunomiya/lnews/1006612825.html

 県内では、一部の川や湖のヤマメやイワナから来月から適用される新たな基準を超える放射性セシウムが
検出されたため渓流釣りの解禁が延期されていますが、県は監視態勢の強化などを条件に釣った魚を
その場で放す「キャッチアンドリリース」を認めることになりました。

 県内では、県が行った調査で一部の川や湖のヤマメやイワナなどから来月から適用される食品の新しい基準
である1キログラムあたり100ベクレルを超える放射性セシウムが検出され渓流釣りの解禁が延期されています。

 これに対し、各地の漁業協同組合が、釣った魚をその場で放すキャッチアンドリリースによる釣りの解禁を
認めるよう、今月9日、県に要望していました。

 県が国と協議した結果、範囲を数百メートルに限定し、監視員を増やすことなどを条件にキャッチアンドリリース
による釣りを認めることになりました。

 一方、県内では、新たに日光市の男鹿川でとれたヤマメから新たな基準を超える1キログラムあたり
223ベクレルの放射性セシウムが検出され、県は、管理する漁協に釣りの解禁を延期するよう要請しています。

 
3/14 船橋経済新聞 「ふなばし三番瀬海浜公園で潮干狩り-震災の影響受け2年ぶりに開催」
http://funabashi.keizai.biz/headline/164/

(写真)市内外、遠くは首都圏近郊からも多くの人が訪れるふなばし三番瀬海浜公園の「潮干狩り」

 昨年、東日本大震災の影響を受け閉園していた「ふなばし三番瀬海浜公園」(船橋市潮見町)の復旧が進み、
4月20日から潮干狩りをスタートさせることがわかった。

 潮干狩りの開催は6月9日まで。潮干狩りの再開に際し、消費者の安全を考え同公園では4つの措置を講じ
来場者の安全に努める。(1)アサリの検査を行い安全が証明されたもののみを使う(2)潮干狩り場の海水や
砂についての検査を行い安全確認を行う(3)潮干狩り場や公園内の空間放射線量調査を実施し、安全を確認し、
潮干狩り開催期間中にも随時測定する(4)災害時の避難場所確保、避難誘導体制の整備を図る等の措置をとる。

 同園は都心から至近な立地の「潮干狩り場」として交通の便なども優れており、週末には市内はもとより
首都圏近郊からも多くの来場者が訪れる。これまでの年間来場者数は約14万人。昨年は、震災の影響で
公園とともに潮干狩りも中止していた。

 営業時間は9時~17時。入場料は、大人=420円、子ども=210円。アサリの持ち帰りは100グラムにつき60円。

 
3/21 毎日新聞 「放射性物質:福島県いわき市沖の海底生物で高い値」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120322k0000m040059000c.html

 福島県いわき市の沖合10キロに生息する海底生物から高い放射性物質が検出されたことが、
石丸隆・東京海洋大教授(海洋環境学)らの調査でわかった。東京電力福島第1原発事故に伴って、
福島県沿岸部で取れた魚の一部から、国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える
放射性セシウムが検出されている。食物連鎖で海洋生物の間に放射性物質が蓄積していった
証拠として注目される。

 21日、東京都港区で開かれた研究報告会で発表した。

 昨年7月、いわき市の沖合約10キロでゴカイなどの海底に生息する生物4種類を採集し、
放射線量を測定した。

 その結果、オカメブンブク(ウニの仲間)から1キロ当たり854ベクレル、ゴカイ類でも同471ベクレル
を検出。同10月に同じ地点で行った調査でも、オカメブンブクから同582ベクレル、ゴカイ類でも
同328ベクレルが検出された。

 水産庁などの調査で、福島県沖で採取されたシロメバルから同1920ベクレル、ヒラメから
同4500ベクレルと暫定規制値を大幅に超える放射性セシウムが検出されている。ゴカイは
カレイなどの海底魚が餌にしている。

 石丸教授は「魚類の餌が汚染されているとなれば、福島県沖での漁再開は今後1、2年は
難しいのではないか」と指摘する。

 原発事故の影響で、福島県漁業協同組合連合会(6漁協)は漁自粛を続けている。
【神保圭作】

 
3/15発売 「つり情報」4/1号 P.50 「東京湾の今をモニタリング(3)」

2/26 中ノ瀬航路で釣獲のスズキ2検体は、(A) 13.7 Bq/kg、(B) 6.1 Bq/kg
(Cs-134+Cs-137の合計、分析機関:同位体研究所)

(A)は、イワシなどの小魚が胃袋から出てきた魚体、典型的な沖で釣れるスズキ

(B)は、「バチ抜け」と呼ばれる時期の、ゴカイ類を好んで捕食していると推測される個体
  胃や腸の中よりゴカイ類の残骸が大量に出てきた、釣り師なら体験的に
  「この魚は川に入っていた」と考えるスズキ

同誌によると、この時期にバチ抜けするゴカイは、汽水域に生息するカワゴカイであり、
(B)は、最も汚染が懸念される場所に住むゴカイを捕食した可能性が高いとしている。

カワゴカイの「バチ抜け」については、こちらのブログ「東京昆虫記」に見事な写真がある。
http://t.co/qlASiK8f
(ニョロニョロした虫が苦手な人は見ないでください)

 
福島の沖合の海底土はまだしばらくは汚染が続くんですね。この前テレビで汚染された海底土を固めて
動かないようにする工事を始めると言っていましたが進んでいるのでしょうか?

後、原発の汚染水の地下水流入による海への漏洩を防ぐ為の遮蔽壁の進み具合も気になりますね。

原発関連のニュースを最近あまりやってくれないので詳細がつかめません。
海水のモニタリングもしっかりと継続してもらいたいですね。

 
ウィンドサーファー さま。

海底土を覆う(ベントナイトにセメントを混ぜたもので)作業は、進められています。
遮蔽壁の工事はまだまだ先ですね。

こうした情報は、東電HP http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/index-j.html
で公表されているのですが、どこに情報があるのか見つけにくく (以前よりは多少改善されたけど)
たまに訪れる程度の人にはちんぷんかんぷんでしょう。

海底土被覆工事の概要とスケジュールは、こちらに記載されています。
今月から本工事が始まっていますが、工期は3-4ヶ月かかります。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/roadmap/images/m120227_05-j.pdf

工事写真 http://photo.tepco.co.jp/date/2012/201203-j/120313-01j.html

 
3/22 朝日新聞 「魚はエラからセシウム排出 東大教授発見、遺伝子も特定」
http://www.asahi.com/science/update/0321/OSK201203210093.html

 魚が海水から取り込んだ放射性セシウムを体外に出す仕組みを、東京大の金子豊二教授(魚類生理学)らが
突き止めた。エラにその出口があり、出口をつくる遺伝子もわかった。魚からセシウムを早く取り除くのに
応用できるという。

 体に取り込まれた放射性セシウムは徐々に排出され、海の魚の場合は約50日で半減することが知られている。
それがどのように排出されているのかは、わかっていなかった。

 金子教授らは、セシウムはカリウムと性質がよく似ているため、同じ経路をたどると考えられることに着目し、
モザンビークティラピアという魚で調べた。その結果、体内の余分な塩分を排出するエラの「塩類細胞」から
カリウムが出ていることを確かめた。

 セシウムの入った水を血液に注射すると、カリウムと同じ出口からセシウムが出てきた。この出口をふさぐと
カリウムもセシウムも出なくなった。出口をつくる遺伝子も特定。周りのカリウム濃度を高くすると、この遺伝子が
活発に働いた。カリウムの多い水で魚を育てれば、セシウムも早く排出されると期待できるという。

 
いつも回答ありがとうございます。

良かった。
工事進んでいるんですね。海が放射能汚染されてしまったコト本当に悲しいですが、起きてしまった以上、
くよくよしているよりは、ちょっとづつでも被害を抑え改善されることで海に携わる様々な人達も前に進める道が見えてくると思います。

魚にはエラがありますが人間には無いですからね。
今後、子供達が安心して海に入れる環境になってほしいです。

(僕的には問題無いと思っていますが、子を思う親心として不安な人達もいると思うので)

人間で排出する方法は無いんですかね。

今後新たな研究や発表に期待したいです。

 
> 人間で排出する方法

セシウムを大量に摂取した場合は、プルシアンブルーなどが効果があるでしょうけれど、
現在、食品から取る程度の量でしたら、そのような薬の効果もあまりありませんし、使わない方がマシです。

人間でも、セシウムは自然に排出されます。

アップルペクチンに効果があると主張する人もいますが、これも効果ははっきりしませんし、
この薬剤を大量に使うと副作用が懸念されます。(むろん、リンゴを食べるぶんには問題はありません。)

 
3/22 毎日新聞(群馬) 「小中川のヤマメ、490ベクレルのセシウム 県が食用自粛要請」
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20120322ddlk10040193000c.html

 県は21日、県内7河川で7~15日に採取した天然魚を検査した結果、放射性セシウムが小中川(みどり市)の
ヤマメから1キロ当たり490ベクレル検出され、4月以降の新基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えたと発表した。
県は小中川の漁協に釣り上げた魚の再放流と食用自粛を要請した。

 県によると、セシウムが検出されたのはほかに、大猿川(前橋市)のヤマメ=同98ベクレル▽大沢川(嬬恋村)の
イワナ=同85ベクレル▽烏川(高崎市)のヤマメ=同9・9ベクレル。芳見沢川(前橋市)と吾妻川(渋川市)、
相間川(高崎市)のヤマメからは不検出(検出限界値=同4・3~7・5ベクレル)だった。
【鳥井真平】

 
なるほど、人間でもセシウムを排出する方法あるにはあるんですね。
勉強になります。

僕も普段から規則正しい生活と運動を取り入れて代謝を良くし、健康的な生活を送ることが食品から摂取したセシウムの排出にいいと聞きました。

原発事故から1年絶ち、放射能汚染の実態がこれからもまだまだ出てくるしょう。

雑誌やテレビなどメディアでは新たに出てくる数値や事実を誇張し過ぎている時が時々ですが、あると思うので、(あくまでも僕個人の考えですが)

コンタンさんは冷静に分析し分かりやすく説明してくれていると僕は感じています。

これからもブログ更新、心待ちにしています。

頑張って下さい。

 
3/23 NHK(宇都宮) 「箒川の釣り解禁延期を解除」
http://www3.nhk.or.jp/utsunomiya/lnews/1093879822.html

 栃木県が県内の河川でとれた魚を対象に検査を行ったところ、那須塩原市にある箒川の一部の流域について、
放射性セシウムの値が来月から適用される新たな基準を複数回、下回ったとして、県はこの河川の流域の
漁協に要請していた渓流釣りの解禁の延期を解除しました。

 栃木県内では県が行った調査で一部の川や湖のヤマメやイワナなどから来月から適用される食品の
新しい基準である1キログラムあたり100ベクレルを超える放射性セシウムが検出され県はこれらの河川の
流域の漁協に対し渓流釣りの解禁の延期を要請しています。こうした中、栃木県が今月16日までに
県内各地の河川で検査したところ、那須塩原市にある箒川の塩原ダムから上流のヤマメの放射性物質の値が
3回にわたって新たな基準を下回りました。

 このため、栃木県はこの流域の漁協に対して要請していた来月1日からの渓流釣りの解禁の延期を解除しました。

 県が漁協に要請していた解禁の延期を解除するのは、初めてです。これを受けて地元の「塩原漁業協同組合」は
来月1日に渓流釣りを解禁することを決めました。

 
1/15のNHKスペシャル シリーズ原発危機 「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告」
が、放送批評懇談会「ギャラクシー賞」の1月の月間賞を受賞したそうだ。
http://www.houkon.jp/galaxy/gekkan.html#201201
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/galac-20120320-01/1.htm

 
happy01はじまして。東京湾でボート釣を楽しんでいる中村と申します。
ブログの記事を興味深く拝見させていただきました。

仲間にも是非紹介したいので、この記事をブログにリンクをさせて下さい。

東京湾の汚染報道は、セシウムの検出量ばかりが先行し、非常に不安に
思っていましたが、このように解説していただき非常に参考になりました。

 
松風丸 さま。 記事はリンクフリーですのでご自由にどうぞ。

東京湾の水産物は、調査されている公表を見る限りでは、
3月の時点でも、汚染が高くなる兆しはありません。
(このところ集計が遅れているのですが、4月には再集計するつもり。)

まぁ私も、本当に楽観していいのかどうか?、と思ってはいるのですが、
マスコミ各社も、一方で東京湾の汚染が高くなる、といいながら、
一方で、東京湾の潮干狩りは安全です、と言うことのオカシサは感じているでしょうね。

 
3/26 NHK 「群馬県 川などの釣り自粛要請」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120326/k10013985461000.html

 群馬県は、県内の9つの川や沼の魚から検出された放射性セシウムが、来月から食品に適用
される国の新しい基準値を超えているとして、これらの場所で、来月から釣りを自粛するよう
地元のそれぞれの漁協に要請しました。

 群馬県によりますと、先月から今月にかけて、県内の川や沼で魚に含まれる放射性物質を
検査したところ、9つの川や沼で、ヤマメやイワナなどから1キロ当たり105ベクレルから
490ベクレルの放射性セシウムが検出されました。

 これは国の今の暫定基準値以下ですが、来月から導入される新しい基準値の1キロ当たり
100ベクレルを超えているため、群馬県は26日、それぞれの川や沼の漁業協同組合に対し、
ヤマメやイワナなど食用にする魚の釣りを来月1日から自粛するよう要請しました。

 対象となるのは、前橋市内を流れる赤城白川と、川場村を流れる薄根川など8つの川の
それぞれ一部の流域と、前橋市の赤城大沼です。

 群馬県によりますと、これらの川や沼の魚は市場には流通せず、釣り客などが持ち帰る
ケースがほとんどだということです。

 県は対象となる8つの川の詳しい場所を県のホームページでも公表し、釣りの自粛を
呼びかける一方、今後行う検査で3回連続して新しい基準値を下回った川や沼については、
自粛の要請を解除することにしています。

 
3/28 毎日新聞 「放射性物質:飯舘のヤマメ、1万8700ベクレル検出」
http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20120329k0000m040085000c

 福島県は28日、飯舘村の新田川(にいだがわ)で捕れたヤマメから国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)
を大きく超える1万8700ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。

 昨年4月にいわき市沖で捕れたコウナゴの1万4400ベクレルを超え、海を含め魚からの検出値では最高となる。
県は関係漁協に新田川本流・支流全域でヤマメを捕獲したり、食べないよう自粛を要請した。4月のヤマメ漁解禁の
前に試験採取したもので、流通していない。
【乾達】

 
3/29 岩手県 「川魚の採捕自粛要請について(放射性物質関係)」
http://www.pref.iwate.jp/view.rbz?cd=38039

【 要旨 】
3月中に実施した川魚の放射性物質調査の結果、気仙川水系のウグイ、胆沢川水系のウグイ、衣川水系のヤマメ、
磐井川水系のイワナとヤマメ、砂鉄川水系のイワナとウグイ、大川水系のウグイから、4月からの基準値である
100ベクレル/kgを超過する放射性セシウムが検出されたことから、関係漁業協同組合に対し4月1日以降の
川魚の採捕自粛を要請しました。

(表あり)

 
3/30 東京新聞 「放射能汚染を追う 江戸川のセシウム 下流ほど高く」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012033002000051.html

 福島第一原発事故による放射性物質の東京湾への流入を調べている近畿大の山崎秀夫教授
(環境解析学)が、江戸川の泥に含まれる放射性セシウム濃度を測定したところ、上流から下流に
行くにつれて濃度が上がる傾向が、具体的に明らかになった。

 首都圏に降り注いだ放射性物質は雨などで河川に流出し、一部が東京湾に流れ込んでいる。
山崎教授は「江戸川では上流より下流で陸上の土壌の汚染濃度が高く、その影響を受けている
可能性がある」と分析している。

 調査は昨年十二月、江戸川の上流から下流にかけての八地点で、川底の泥に含まれる
放射性セシウム134と137の濃度(一キログラム当たり)を測定した。

 最も上流の地点で一三七ベクレルだった数値が、下流に行くほど高くなり、最も下流では
九四〇ベクレル。放射線量が比較的高い千葉県西部を流れる坂川と江戸川の合流地点では、
合流前の三二五~四三〇ベクレルの数値が、合流後は七四〇ベクレルに上昇していた。
ただ、いずれの地点も、国がそのまま埋め立てできるとする基準の八〇〇〇ベクレルを
大きく下回っていた。

 山崎教授は昨年八月以降、東京湾内で同様の調査をしており、江戸川や荒川の河口近くでは
比較的高い数値が測定されている。

 
3/30 NHK 「東京湾 周辺河川の放射性物質」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120330/k10014094871000.html

 原発事故を受けて、東京湾などに流入する河川の放射性物質についての調査結果がまとまり、水からは放射性物質は
検出されませんでしたが、河口に近い地点の川底の泥や砂からは1キログラム当たり数十ベクレルから数千ベクレルの
放射性セシウムが検出されました。

 環境省は付近で生活しても健康への影響が出るとは考えられないとしたうえで、今後も調査を続ける方針です。

 この調査は、原発事故によって首都圏などにも広がった放射性物質が、東京湾や周辺の水系にどの程度流れ込んで
いるか調べるために環境省が行いました。

 それによりますと、東京湾の河口に比較的近い8つの地点では、川底の泥などに含まれる放射性セシウムの濃度は
1キロ当たり59ベクレルから4700ベクレルでした。

 このうち、都内を流れる隅田川の両国橋付近では580ベクレル、荒川の葛西橋付近で700ベクレル、東京と千葉県の
間を流れる旧江戸川の浦安橋で380ベクレル、千葉市を流れる印旛放水路の新花見川橋で1770ベクレル、
千葉県市川市を流れる真間川の三戸前橋では4700ベクレルなどとなっています。

 一方、川の水自体からは、いずれも放射性セシウムは検出されませんでした。

 このほか、関東地方の湖や沼では、霞ヶ浦が250から1300ベクレル、手賀沼が1090から7400ベクレル、
印旛沼が440から1250ベクレルなどでした。

 結果について、環境省は、大気中の放射線量自体が比較的高い場所や上流から放射性物質が移動してくる
下流付近で、濃度が高い傾向があると分析しています。

 そのうえで、環境省は「水による放射性物質の遮蔽効果もあり、付近で生活するうえで健康影響が出るとは
考えられないが、大雨などによって下流にさらに放射性物質が移動する可能性もあり、自治体などと協力しながら
調査を続けていきたい」としています。

 調査結果は、環境省のホームページで公開されます。

【専門家“濃度の変化に注意を”】

 環境省の調査に先立って、去年、首都圏の河川や海の底にたまった放射性物質を測定した近畿大学の
山崎秀夫教授は「原発事故で各地に降った放射性セシウムは雨によって流され、川底に泥と一緒に蓄積して、
下流に向かって移動している。今後、川の水量が多くなる夏にかけて放射性セシウムは河口付近にさらに
蓄積するとみられる。調査ポイントを増やして汚染の広がりを調べるとともに、濃度の変化に注意を払うべきだ。
また、魚などに影響が出ないか検査の回数を増やして監視を強める必要がある」と話しています。

 放射性物質の魚への影響に詳しい東京海洋大学の神田穣太教授は「関東地方の湖や川に堆積している
放射性セシウムの多くは粘土に吸着しているとみられ、一般的には餌などを通じて魚の体内に取り込まれた
としても、粘土と一緒に再び排出されると考えられる。ただ、これまで、関東地方でも湖や川の魚から
国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されたことがあり、詳しい仕組みは解明されていない。
暫定基準値が改められ、基準が厳しくなることから、河川の汚染状況の変化も含め、魚など生物への影響を
さらに詳しく調査する必要がある」と話しています。

 
3/31 毎日新聞 「放射性セシウム:福島・野尻川の渓流釣りの解禁を見送り」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120331k0000e040230000c.html

(写真)野尻川沿いの国道に、渓流釣り解禁の見送りを告げる看板を設置する五ノ井さん
=福島県金山町で、川崎桂吾撮影

 福島県の奥会津を流れる野尻川(金山町、昭和村)の漁協が4月1日に予定していた渓流釣りの解禁を
見送った。3月28日の検査でイワナから、食品の放射性セシウムの新基準(1キロ当たり100ベクレル)を
上回る値が検出されたからだ。「去年は何の問題もなかったのに……」。解禁の準備を進めていた
漁協関係者は落胆する。
【川崎桂吾】

 「この川のアユは格別なんだ。遠くに住む息子夫婦に送ってやると喜んでくれてね」

 30日午後、野尻川を縫うように走る国道脇に「禁漁」の看板を打ち付けながら、漁協組合長の
五ノ井喜六さん(65)がつぶやいた。

 川は福島第1原発から浜通り、中通りを隔てて約130キロ離れている。会津地方でも屈指の清流で、
首都圏からの釣り客も多い。昨シーズンはイワナなどから50ベクレル前後のセシウムが出たが、
暫定規制値(500ベクレル)を下回り、渓流釣りも解禁された。ただ、風評被害などで客足は振るわず
今年は再起をかけたシーズンだった。

 3月初め、深雪を踏み分けてイワナを釣り検査に送った。新基準の適用を見越してのことだ。
結果は45~66ベクレルで「やっぱり奥会津は大丈夫」と安心した。ところが、常連客に年釣り券を
送り始めた直後の28日、3月中旬に捕った魚から119~139ベクレルが検出された。「国が決めた
ことだから受け止めざるを得ない。子どもたちが食べて万が一にも問題が起きてもいけない」

 周辺は釣り客向けの民宿も多く、解禁見送りは断腸の思いだ。川周辺の空間線量が高いわけでもなく、
「食物連鎖の過程でセシウムが濃縮されたことも考えられるが、詳しいことは分からない」と県水産課。
検査で連続3回基準値を下回れば自粛要請を取り下げるとしているが、解禁の見通しは立っていない。

 漁協では6月にアユ釣りの解禁を控えている。「水温が上がれば魚の新陳代謝も上がってセシウムが
排出されるかもしれない」

 淡い期待を胸に、五ノ井さんは今、雪解けを待っている。

 
3/31 東京新聞 「荒川・隅田川・江戸川 セシウム濃度35~4700ベクレル 環境省泥測定」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012033190140007.html

(図)東京湾に流れ込む河川の泥のセシウム調査

 東京電力福島第一原発事故による放射性物質の河川への影響を調べている環境省は、東京湾に流れ込む
荒川と隅田川の計四地点で、川底の泥に含まれる放射性セシウム濃度(一キログラム当たり)を測定したところ、
三五~七〇〇ベクレルだったと公表した。同省による両川の放射性物質濃度の公表は初めて。

 調査は二月十七日に実施。荒川の御成橋付近(埼玉県鴻巣市)で三五ベクレル、笹目橋(戸田市など)で
五三〇ベクレル、葛西橋(東京都江戸川区など)で七〇〇ベクレル、隅田川の両国橋(墨田区など)で
五八〇ベクレルだった。いずれも、国がそのまま埋め立てできる汚染物質の基準八〇〇〇ベクレルを大きく下回った。

 これに併せて同省は、千葉県内を通って東京湾に流れ込む江戸川など十七地点で測定した結果も公表。
昨年十一月に、ほぼ同じ地点で測定した結果と比較すると、濃度はやや低減する傾向がみられた。

 ただ、六四〇〇ベクレルから三四〇ベクレルに下がった八千代橋(船橋市)や、四三〇ベクレルから
四七〇〇ベクレルに上がった三戸前橋(市川市)など大きく測定値の変化した地点があった。

 同省の担当者は「濃度が増減する原因は現時点では分からない。継続して調査を進めていく」と話した。

 同省は昨年から福島県を皮切りに宮城と栃木、群馬、茨城、千葉の六県の河川や湖沼などを調査。
今年から範囲を拡大して都内と埼玉県内で調査を始めた。今回の荒川と隅田川、江戸川の調査で
河川の水から放射性物質は検出されなかった。

 
3/31 毎日新聞(茨城) 「土浦の乾泥9550ベクレル--霞ケ浦河川調査、NPO検出結果」
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20120331ddlk08040156000c.html

 ◇「危機的状況」

 東京電力福島第1原子力発電所事故の影響による霞ケ浦流入河川の汚染状況調査に取り組むNPO法人
「アサザ基金」(牛久市)は30日、河川底泥の放射性物質モニタリング結果を発表した。霞ケ浦河口約1・6キロ
先の土浦市の備前川小松橋河岸側で乾泥1キロ当たり放射性セシウム9550ベクレル(134と137の合計)を検出。
国が災害廃棄物(がれき)を埋め立て処理できるとする基準は焼却灰1キロ当たり8000ベクレル以下。
記者会見した飯島博代表理事は結果を受け「とんでもない数値で一刻の猶予も許されない危機的状況。
これ以上放射性物質が流れ込まないよう行政は早急に対策を取るべきだ」と訴えた。

 アサザ基金は今月8日から、他の市民団体と共に採泥器で底泥を採取し放射性物質検査を実施。30日までに
34河川42地点でサンプリング調査を行い、4河川5地点で結果が出た。備前川小松橋河床中央で乾泥1キロ
当たり放射性セシウム5430ベクレル、美浦村内の清明川勝橋河川敷で同6250ベクレルが検出された。
環境省が昨年、霞ケ浦流入全56河川中24河川で実施した同様の調査では、霞ケ浦河口約5キロ先の
備前川備前川橋で同2600ベクレルが検出されていた。

 また同基金は同日、国土交通省霞ケ浦河川事務所(潮来市)に対し、常陸川水門(逆水門)の開放時間を
可能な限り増やし、湖内への放射性物質の蓄積を防止するよう申し入れた。逆水門の閉鎖により湖内の
流動性が失われ、河川から流入した放射性物質が沈殿し蓄積しやすくなる。特に閉鎖性の高い土浦市側
入り江には二つの水道用水の取水口があり、住民の命と健康に関わる深刻な問題としている。
【福沢光一】

 
3/27 東京大学 農学生命科学研究科 プレスリリース
「海水魚の鰓(エラ)からセシウムが排出される」
http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2012/20120327-1.html

 
4/1 NHK 「栃木 箒川の渓流釣りが解禁」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120401/k10014126061000.html

 原発事故の放射性物質の影響から一時、延期が検討されていた栃木県那須塩原市の箒川の
渓流釣りが1日、予定どおり解禁されました。

 那須塩原市の塩原温泉を流れる箒川では、2月に県が行った検査で、今月から厳しくなった
国の基準値を超える放射性セシウムが魚から検出されたため、釣った魚を放流する
「キャッチアンドリリース」での渓流釣りの解禁が当初の予定より遅れたほか、その後に解禁となる、
魚を持ち帰ることができる釣りについても、延期が検討されていました。

 しかし、その後、県が複数回行った検査で、基準値を下回ったことから、当初の予定どおり、
1日、解禁されました。

 県内をはじめ首都圏などからおよそ900人の釣り人が訪れ、午前5時の解禁とともに
一斉に川に釣り糸を垂らしました。

 地元の漁協は解禁に備え、ニジマスやヤマメなど合わせて9万匹を放流したということで、
訪れた人たちは体長20センチほどのニジマスなどを次々と釣り上げていました。

 地元の男性は、「80匹ほど釣れていて楽しいです。放射性物質も基準の値を下回っているので
心配はしていません」と話していました。

 箒川の渓流釣りは9月19日まで楽しめます。

 
4/1 福島民報 「ヒメマス放流・捕獲、今季は中止 金山の沼沢湖 セシウム100ベクレル超検出」
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2012/04/post_3576.html

(写真)沼沢湖を不安げに眺める五十島さん

 金山町の沼沢漁協は31日までに町内の沼沢湖での今季のヒメマスの放流・捕獲を中止することを
決めた。県の検査で食品の新基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出
されたためだ。放流の中断が今後も続けば、ヒメマスを維持できないという。100年以上の歴史を
刻んだ県内唯一のヒメマス産地が窮地に立たされている。

 県の3月の検査で120ベクレルが検出された。4月からの新基準値適用に伴う県の自粛要請を受け、
放流・捕獲を断念した。

 例年、北海道から受精卵を仕入れ、年間約12万匹前後を放流してきた。放流に要する経費は
約200万円で、漁で用いる刺し網の行使料や釣りの遊漁料で賄ってきた。沼沢湖は東京電力
福島第一原発から120キロ以上離れており、鈴木茂組合長(62)は「まさかという思いだ」と肩を落とす。

 ヒメマスは川を遡上(そじょう)して産卵する習性がある。湖周辺には適した川がないため、
ヒメマスを維持するには放流が必要になる。

 「ヒメマスの寿命は約4年。放流を続けないと湖から消えてしまう」と鈴木組合長は危機感を募らせる。

 沼沢湖へのヒメマスの放流と捕獲は明治末期に始まった。漁師の高齢化が進み、現在は町内の
五十島冨夫さん(78)が一人で刺し網漁をしている。五十島さんは「伝統を絶やしたくない」と、
漁の再開を望んでいるが、「それまで元気でいられるか...」と湖を不安げに見詰めた。

 
4/2 福島民報 「渓流釣り解禁 中止の河川ではパトロール」 
http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&mode=0&classId=&blockId=9957473&newsMode=article

 県内の渓流釣りは1日、会津地方を中心に解禁となった。東京電力福島第一原発事故の影響で、
一部の水系で釣りが中止となる中、例年通り解禁された河川には県内外から多くの釣りファンが足を運んだ。

 このうち、下郷町の大内宿近くを流れる阿賀川水系の小野川では早朝から大勢の釣り人が訪れ、
水の深さや流れを見極めながら釣り糸を垂らしていた。雪が残る渓流の風景を楽しむとともに、
イワナやヤマメが掛かると歓声を上げていた。

 さいたま市岩槻区から訪れた正木勝さん(67)は「毎年来ているので解禁してもらえて本当にありがたい。
今シーズンも変わらず福島に通い続ける」と話した。

 地元の南会東部非出資漁協によると、釣り客の入り込みは例年とほぼ同じという。同漁協は解禁前に
イワナやヤマメなどの独自の検査を行い、放射性物質が検出されなかったことをPRするなどの努力を
続けてきた。大桃友七組合長(57)は「定期的に検査を続け、安全だという情報を発信したい」としている。

【写真】解禁となった渓流釣りを楽しむ釣り人=下郷町・小野川

 
4/3 時事通信 「セシウム拡散、黒潮防ぐ=房総沖以南で濃度急減-東大など」
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012040300069

(図)セシウム134の拡散状況

 東京電力福島第1原発事故で海に放出された放射性セシウムの濃度は、黒潮が流れる房総半島沖
以南で急激に低くなっており、黒潮の潮流がセシウム拡散を防いでいることを、東京大大気海洋研究所
と米ウッズホール海洋生物学研究所などの研究チームが2日までに突き止めた。論文は米科学アカデミー
紀要電子版に掲載される。

 東大大気海洋研の西川淳助教らは昨年6月、調査船による海水と海洋生物の採取、ブイを使った
海流の測定などを実施。福島原発沖30~600キロの海域に含まれる放射性物質の濃度測定や、
深さ・方向などセシウム拡散の状況を調べた。

 海面付近のセシウム134の濃度は最も高いところで、1平方メートル当たり3900ベクレルと
事故以前の数千倍に相当。600キロ離れた海域でも、同325ベクレルと、汚染の広がりが見られた。

 一方、黒潮とその南側の海域では、同3ベクレル以下と濃度が急減。海水の流れを用いた
シミュレーションによる解析でも、黒潮が房総半島沖以南への拡散を防いでいたことが分かった。

(注) 「1平方メートル当たり」→「1立方メートル当たり」の間違い。 3.9ベクレル/リットルのこと。

(参考)Togetter「米国研究船による海洋放射能調査航海」 http://togetter.com/li/157995

 
4/3 毎日新聞 「放射性セシウム:事故前の100倍に 福島沖プランクトン」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120403k0000e040139000c.html

 事故を起こした東京電力福島第1原発の沖合300キロの海中に生息する動物プランクトンに、
最大で事故前の約100倍に当たる放射性セシウムが含まれていたことが、東京大大気海洋研究所
(千葉県柏市)の西川淳助教(海洋生物学)らの調査で分かった。セシウムは原発事故由来とみられ、
流出した放射性物質が海洋に広範囲に拡散していることを示す。西川助教は「低濃度だが、
食物連鎖を通して魚類に蓄積する生物濃縮の可能性もあり、継続的な調査が必要だ」としている。

 調査結果は3日付の米国科学アカデミー紀要に掲載された。

 調査は原発事故後の昨年6月、米ウッズホール海洋研究所などのチームと合同で実施。同原発の
30~600キロ沖合の約60地点で海水と動物プランクトンを採取し、放射性セシウムの濃度を調べた。

 その結果、放射性セシウムは全地点で検出された。動物プランクトンの最大値(セシウム134と
137の合計)は、沖合300キロ地点で採取したもので乾燥重量1キロ当たり約102ベクレル。
事故前の平均値(セシウム137のみ、同0.1~1ベクレル未満)の最大100倍に当たる。
最小値は600キロ沖合で同0.3ベクレルだった。

 海水中の放射性セシウムの最大値は、沖合100キロ地点で1立方メートル当たり7733ベクレルだった。
福島沖の南には黒潮が流れ、房総半島沖で東へ蛇行しているが、今回の調査で黒潮の南側では
放射性セシウムがほとんど検出されなかったことから、調査時には黒潮が放射性物質の南側への
拡散を防いでいたらしい。

 西川助教は「動物プランクトンを餌にする海洋生物は種類ごとに、時間を追って変化を注視する
必要がある」と話している。
【神保圭作】

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上記論文(PNAS) Fukushima-derived radionuclides in the ocean and biota off Japan
http://www.pnas.org/content/early/2012/03/26/1120794109.abstract

 
4/5 河北新報 「魚14種34点から基準超セシウム 福島県内」
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/04/20120405t63027.htm

 福島県は4日、沿岸部と阿武隈川、阿賀川両水系で捕獲した魚計14種34点から国の新基準値(1キログラム当たり
100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。1日に新基準値が導入されて以降、県内で水産物の
検査結果が発表されたのは初めて。

 3月23日~4月2日に捕獲した魚で、海産がいわき市や相馬市など5市町沖の12種27点、内水面産が福島市、
昭和村など5市町村の2種7点。

 魚種別の最大検出値はイワナが840ベクレル(桑折町)、ヤマメが810ベクレル(桑折町)、アイナメが350ベクレル(いわき市)、
ヒラメが130ベクレル(広野町)などだった。

 県は猪苗代町の長瀬川支流酸川に流入する河川のヤマメについて、地元漁協に漁獲自粛を要請した。
沿岸部の漁は自粛が続いている。県によると、今回、基準値を超えた魚は流通していない。

千葉の房総沖より南は黒潮の関係で放射能の数値はかなり低いんですね。

では、千葉より上の海域は数値が高いのでしょうか??不安になりますね。
福島第一原発の配管からまた汚染水が海に12漏れたと発表がありましたが!!

すでに何回も漏れているのに、そんなに管理できないものなんでしょうか?これ以上海を汚さないでほしいです。

海水のモニタリングをもっと細かく行ってほしいです。

 
4/6 福島民友 「新基準で初の出荷制限 阿武隈川のイワナなど」
http://www.minyu-net.com/news/news/0406/news10.html

 政府は5日、原子力災害対策特別措置法に基づき、支流を含む阿武隈川全域のイワナと猪苗代町の酸川のヤマメを
出荷しないよう県に指示した。一般食品に含まれる放射性セシウムの新基準値が施行された1日以降、同法に基づく
出荷制限指示は初めて。

 イワナは、4日に阿武隈川上流の西郷村で国の新基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える300ベクレル、
下流の桑折町でも840ベクレルが検出されたため全域を出荷自粛とした。ヤマメは、酸川で247ベクレルが検出された
ことを受けた対応。県は5日、各市町村など関係機関に出荷制限を通知した。

 
4/7 @SSanpei さんのツイート

東京湾川崎沖で3月25日に自分で釣ったスズキを計測。
2検体の計測で、セシウム137と134合計で 7.22Bqと 3.3Bqでした。
東京湾の魚から検出される放射性セシウムの値は、横ばい傾向のようです。
http://twitpic.com/96s893

 
4/14 福島民報 「久慈川で稚アユ放流 矢祭、線量の調査目的」
http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&blockId=9961785&newsMode=article
 
 矢祭町の久慈川で13日、町と久慈川第一漁協による稚アユの放流が行われた。

 この日放流したのは須賀川市の業者から取り寄せた約300キロ(約3万匹)。佐川泉組合長によると、
今回の放流は漁業資源の維持と来年以降の放射線量モニタリング調査が目的で、今年のアユ釣り解禁
については連休明けに行うモニタリング調査の結果を見て検討するという。

 放流は矢祭橋近くで行われた。地元の内川小と関岡小の児童計22人が参加し、古張允町長と
佐川組合長のあいさつの後、古張町長と児童が10数センチに育ったアユをバケツから放した。
児童たちは「元気で戻ってきてね」などと声を掛け、稚アユの姿が見えなくなるまで見守っていた。

【写真】久慈川に稚アユを放流する児童

 
4/14 産経新聞 「霞ケ浦のナマズとフナから基準値超えセシウム 出荷自粛を要請」
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120414/ibr12041417110009-n1.htm

 茨城県は14日、同県の霞ケ浦と北浦で9~10日にかけて取れたアメリカナマズとギンブナから、
食品の新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える175~112ベクレルの放射性セシウムを
検出したと発表した。県は流入河川も含め、周辺の漁協に出荷自粛を要請した。

 また、10日に取れた北茨城市沖のキツネメバル、ひたちなか市沖のアカエイから県などが定めた
独自基準(同50ベクレル)を超える放射性セシウムを検出。100ベクレル未満だが、周辺海域で取れた
2魚種の出荷自粛を漁業者に呼び掛ける。

 独自基準を上回った場合は海域ごとに出荷を自粛しており、対象は計8魚種になった。

 
4/15 東京新聞 「山林のセシウムどこへ 雪解け水下流域に不安」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012041502000086.html

(写真)渓流の水を電動ポンプにつないだチューブで吸い上げ、タンク内の容器に集める=13日、福島県広野町で

 東京電力福島第一原発事故で周辺の山や森に降った放射性セシウムが、春の雪解け水とともに河川に
流れ込み沿岸の田畑を汚染しないか心配されている。農林水産省は福島、茨城両県の計七市町村の
河川の水を採取し、森林からセシウムがどう移動するのかを調べている。同省が十三日に公開した
福島県広野町の調査地点を取材した。 
(星野恵一)

 原発から南に二十数キロメートル。阿武隈山地を源流にして街を流れ太平洋に注ぐ河川の上流域に当たる。
福島での調査は一部を除いて三月から始まり、ここでは毎日二リットルの渓流水を電動ポンプでくみ上げ、
一リットル容器二十四本を収めたタンクに集めて採取日が分かるようにしている。

 「雪解け水は落ち葉を通って土壌中に入り、最終的に渓流に流れ込み、渓流の水量は増える。
その時に、森林に降ったセシウムが渓流に入るのかどうかの調査です」

 同省からの委託で雪解け水を調べている独立行政法人・森林総合研究所(茨城県つくば市)の
坪山良夫・水土保全研究領域長が現地で説明した。「セシウムが実際に流れ込む場合、
その量が時間とともにどう変化するかなど、森林から移動するメカニズムを分析したい」という。

 森林内の空間放射線量は昨年十月は毎時〇・八マイクロシーベルトだったが、今は同〇・三五マイクロシーベルト
に下がっているという。

 昨年、福島市などの山間地の水田で収穫されたコメからは、当時の暫定規制値(一キログラム当たり
五〇〇ベクレル)を超えるセシウムが出た。汚染された土が森林から出る水とともに水田に入った
可能性が指摘され、雪解け水の影響も心配されている。

 広野町は事故後に緊急時避難準備区域(昨年九月に解除)となり、町独自の避難指示も三月末に
解除したばかり。今年のコメ作付けは自粛を決めているが、調査地点の下流で代々稲作を続けてきた
農家の男性(69)は「雪解け水で川や田んぼの汚染が進まないか」と話す。

 こうした不安を背景に、調査は福島県では同町のほか飯舘村、伊達、二本松、郡山、会津若松市で、
茨城県では二月から城里町で行われている。同町と郡山市では年内いっぱい、それ以外は今月いっぱい取水する。

 農水省によると、調査場所は、文部科学省の空間放射線量のデータを踏まえ、一定程度の積雪があって
下流に農地や民家がある場所を選んだ。城里町は、原発事故前から同研究所が河川に流れ込む物質を
研究していたことも理由になった。

◆ナマズとギンブナ新基準値を超える 霞ケ浦

 茨城県は十四日、霞ケ浦で捕れたアメリカナマズとギンブナから国の新基準値(一キログラム当たり
一〇〇ベクレル)を超える同一七五~一一二ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。
県は流入河川も含め、周辺の漁協に出荷自粛を要請した。

 
4/14 @tautautau1976 さんのツイート

なるほど。もうひとつ教えてください。
例えば多摩川中下流や東京湾の河口部の底泥に蓄積した場合に、どのような問題が想定されるのでしょうか?
例えば浚渫した際の土砂が利用できなくなるとか、洪水等が起きたときに問題があるとか。

こちらの資料だと東京湾で年間382万m3浚渫の土砂が出てるようです。
多くは港湾の埋め立てに使われるとのことですが、底質の汚染は新しい土地の土壌汚染にも繋がる可能性があると
http://t.co/ig01jRa6

 
4/20 河北新報 「仙台・大倉川支流、イワナ漁獲自粛へ 基準値超のセシウム」
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/04/20120420t13023.htm

 県は19日、仙台市青葉区の大倉川支流(横川)のイワナ、丸森町の阿武隈川のウグイと
阿武隈川支流(雉子尾川)のヤマメから、国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える
放射性セシウムが検出されたとして、両市町と地元漁協に漁獲の自粛を要請した。

 県の検査によると、検出値はイワナ198ベクレル、ウグイ407ベクレル、ヤマメ271ベクレル。
イワナとウグイは14日、ヤマメは15日に採取した。

 自粛の対象区域は、イワナが大倉ダム堤より上流の大倉川と横川、ヤマメとウグイは丸森町の
阿武隈川と支流。阿武隈川漁協は3月から同流域での漁獲を自粛している

 
「AERA」4/20-5/7号 P.32 東京湾のピークは より

 近畿大学の山崎秀夫教授(環境解析学)は昨年8月から12月にかけて江戸川の河口を中心に、東京湾の約40地点で
水底にたまったセシウムを調べている。

(図)東京湾と河口周辺の底質の放射能濃度マップ
旧江戸川河口沖871.6、荒川湾岸道路上845.9、葛西臨海公園沖727.1、浦安沖131.8、多摩川河口190.6、
木更津沖18.9、湾奥部(千葉港)36.7、川崎沖86.4、湾央部(海ほたる)60.6、(単位Bq/kg)など。

 「セシウムの多くは、今はまだ川の上流付近の川底にたまっています。それが東京湾へ流入していく。汚染のピークは
1,2年後にくると思われます。陸上に降った総量に限りがあるので、劇的に数値が上がることはないと思いますが、
東京湾全域に広がる可能性があります。」 と山崎教授は言う。

------------------------------------------------------------------------------------
「セシウムの多くが、今はまだ川の上流付近の川底にたまっています。」というのはオカシイのではないだろうか。
川に出たセシウムの多くは、すでに下流~海に流下したはずだ。(ダム湖にトラップされたものはそれなりにある。)
但し山林にはまだはるかに多い放射性セシウムが残っているので、長年にわたってちょっとずつ出てくるだろう。

 
4/24 毎日新聞 「潮干狩り:木更津で今季も8割減 放射性セシウム風評で」
http://mainichi.jp/select/news/20120424k0000e040159000c.html

(写真)震災後、風評被害で客の入りが戻らない潮干狩り場=千葉県木更津市で、荻野公一撮影

 東日本大震災の影響で昨季は来場者が震災前の7割減となった東京湾の潮干狩り。復活が期待される
今季も千葉県木更津市で8割減の状態だ。原発事故により、放射性セシウムが河川を通じて東京湾に
流れ込んでいるとのイメージが持たれていることが原因とみられる。しかし、湾内で基準値を超えるセシウムを
含んだ貝は見つかっておらず、専門家は「神経質になる必要はない」と話している。
【田中裕之、荻野公一、久野華代】

 「放射能が心配で、市のホームページ(HP)で検査結果を確認して来ました」。今月中旬、木更津市内の
潮干狩り場に子供と訪れた埼玉県の会社員、正木晶さん(26)は話した。休日こそ家族連れの姿が目立つが、
運営する木更津漁業協同組合の内田武雄組合長は「客の戻りはまだまだ」とみている。

 東京湾内の潮干狩り場10カ所のうち8カ所がある千葉県は昨年、客数が前年比約7割減の約19万人
に落ち込んだ。関係者はHPやチラシで貝の安全性のPRに懸命で、来場者増に備え、海外産の貝をまく
ケースもあるが、6カ所がオープン済みの木更津市では、今月5日までの来場者が震災の前年(10年)
同期比約8割減の2487人。昨年比約600人増と回復はわずかで、市商工観光課の担当者は
「5日以降も団体客の予約が平年並みに入らず、客足が鈍い」と話す。

 木更津漁協では、アサリの卸価格が15%程度下がった。内田組合長は「生産者が安全をPRしても
『そんな問題があるのか』とかえって風評被害を助長しかねない」と頭を抱える。

 東京湾で放射性物質による汚染が注目されるきっかけのひとつが近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)が
昨年8〜12月に実施した調査。荒川河口の泥から1キロあたり300〜900ベクレルという放射性セシウムが
測定された。

 しかし山崎教授によると、荒川や江戸川よりも流域面積の狭い千葉側の川の河口はいずれも同8〜40
ベクレル程度。しかも、東京側も含め、湾内の貝類からは同0.6ベクレルの検出限界を超えるセシウムは
測定されていないという。山崎教授は「セシウムは土に含まれる微粒子と結合し、離れにくい。貝が泥を
食べても、泥とくっついたセシウムが貝の体内で溶け出さずそのまま排出されると考えられる。東京湾の
放射性物質の影響は全く問題ない値」と説明している。

 国も今年度、東京湾の海水や生物についてモニタリング調査を始めるが、東京海洋大の神田穣太教授
(海洋環境学)は「安全性を立証するためにデータの蓄積が重要。危険な数値が検出されない限り神経質に
なる必要はない」と話している。

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「セシウムは土に含まれる微粒子と結合し、離れにくい。」
なんて今頃言っても手遅れだよなぁ。

 
5/3 東京新聞 「高放射線量は「原発」原因 多摩川河川敷 雨水などで土壌汚染か」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20120503/CK2012050302000118.html

 川崎市川崎区殿町先の多摩川河川敷で三月、放射線量が直近五センチで毎時二・五二マイクロシーベルト、
一メートルでも同一・〇マイクロシーベルトと高い数値のごみが見つかった問題で、国土交通省京浜河川事務所は
二日、東京新聞の取材に対し、高濃度の放射線量はごみではなく、東京電力福島第一原発事故による
放射性セシウムで汚染された土壌が原因と説明した。当初は原発事故とは別の放射能のごみではないかとの
指摘もあったが、雨水などで汚染されたとみられる。

 同事務所によると、布やヘルメット、一斗缶サイズの缶などのごみを調べたが、放射性物質は不検出。一方、
土壌から高濃度の放射性セシウムが検出された。現地は広範囲の雨水が集まる場所で、放射性物質の密度が
高くなったらしい。今月一日には、この場所から約五十メートル上流の河川敷でも、地上五センチで
毎時一・〇マイクロシーベルト、一メートルで同〇・六マイクロシーベルトが計測された。同事務所では、
同じ原因と考えられるとしている。

 国交省では三月に見つかった場所をシートで覆い、柵を立てて近寄れないようにしているが、今のところ
除染の予定はないという。

 高濃度の放射線量が測定されたことを注視してきた市内の女性は「原発事故の影響で自然に汚染されたと知り、
驚いた」と話していた。また「国の土地だからこのまま除染されないということになれば、子どもたちは河川敷に
近づかない方がよいと思う」と指摘し、国の除染基準の指針が「高さ一メートルで周辺より毎時一マイクロシーベルト
以上高いこと」と甘いことに不満を示した。川崎市では高さ五センチで毎時〇・一九マイクロシーベルトを
除染の目安にしている。
 (山本哲正)

 
5/9 日テレ 「東京湾の土で放射性セシウム増 川から流入」
http://goo.gl/uPsjy
 
 福島第一原発事故による影響で、東京湾の土に含まれる放射性セシウムが増えていることが、
近畿大学の研究チームの調査でわかった。

 近畿大学・山崎秀夫教授の研究チームが先月2日、荒川などの河口付近の3か所で海底の
土を採取し、一平方メートルあたりに含まれる放射性セシウムの量を調べたところ、去年8月の
調査結果と比べて、3か所とも放射性セシウムの量が大幅に増えていることがわかった。
これにより、川から放射性セシウムを含む土が東京湾に流れ込んでいることが裏付けられた。

 東京湾の魚などへの影響について、山崎教授は、「土や泥に付着した放射性セシウムは
剥がれにくく、魚に取り込まれても吸収されずに排せつされるため、体内には蓄積しにくい」として、
現時点で魚への影響はほとんどないとしている。水産庁などの調査でも、東京湾の魚から
放射性セシウムは、ほとんど検出されていない。

 しかし、海底の土から魚に放射性セシウムがどのように移行するかについては未解明の
要素も多く、山崎教授は「今後も引き続きモニタリングが不可欠だ」としている。

 
5/10 「東京湾のセシウム、7カ月で1.7倍 流れ込み続く」
http://www.asahi.com/national/update/0509/OSK201205090186.html

(図、グラフ)東京湾の放射性セシウム濃度の調査地点

 東京湾の海底の一部で、放射性セシウムの量が昨年夏からの約7カ月間に1.5~1.7倍に増えている
ことが近畿大の調査でわかった。昨年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故で陸地に降った
セシウムがいまも河川などから流れ込み続けているためとみられる。

 近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)は今年4月2日、東京湾の荒川河口の周辺5カ所で海底の泥を掘り、
深さごとの放射性セシウム濃度などを昨年8月20日の調査と比べた。

 濃度自体に大きな変化はなかったが、海底表面の泥が積もるため、濃い部分がより深いところに達していた。
前回セシウムの総量がもっとも多かった地点では、1平方メートルあたり約1万8200ベクレルから
約2万7200ベクレルと約1.5倍に増加。ほかの地点では最大で約1.7倍に増えていた。

 新たに調べた地点では、放射性セシウムが海底から深さ三〇数センチまでに達し、14~16センチでの濃度が
乾燥重量1キロあたり約2100ベクレルだった。セシウムの総量は1平方メートルあたり約11万7千ベクレル。
この総量は、都内の土壌で数値が高いところと同程度だが、陸ではセシウムの9割以上が5センチ以内の
地表近くにあるのに対し、海底では7割以上が10センチ以上の深いところにあるため、環境への影響は
少ないとみられる。
(鍛冶信太郎)

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朝日の記事では、魚への影響についての言及は全くない。
かわりに「都内の土壌で数値が高いところと同程度」という説明が付いている。

 
5/14 読売新聞 「東京湾の海底土のセシウム、7か月で13倍に」
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20120513-OYT1T00617.htm

 東京湾の海底土に含まれる放射性セシウムが、昨年8月から約7か月間で1・5~13倍に増えたことが、
近畿大の調査で分かった。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出されたセシウムが、河川から東京湾に流れ込んだとみている。

 同大の山崎秀夫教授(環境解析学)は今年4月2日、荒川の河口付近など東京湾内の3か所で海底土を採取し、
分析した。深さ1メートルまでの土に含まれるセシウムの量は1平方メートルあたり7305~2万7213ベクレルで、
昨年8月20日の調査結果(同578~1万8242ベクレル)を3か所とも上回った。

 海底面から深さ6センチまでのセシウム濃度は1キロ・グラムあたり321~397ベクレルで、やはり8月20日の
調査結果(同75~320ベクレル)を上回った。河川の泥にたまったセシウムが少しずつ東京湾に流れ込んでいる
ためとみられる。

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読売も、魚への影響について記載がない。

 
5/19 東京新聞 「<海さち山さち>東京湾 スズキ 昔ながらの漁 味わう」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2012051902000119.html

(写真)たも網で捕ったスズキを掲げる斉藤建さん(左)。奥に東京湾アクアラインが見える=千葉県木更津市沖で

 東京湾を代表する夏の魚といったら、スズキだろう。千葉県木更津市沖などでは昔ながらの「すだて漁」が行われている。
同市の金田漁協の元役員で民宿経営の斉藤建さん(77)の案内で、この漁を体験し、捕れたてのスズキを味わった。

 斉藤さんのすだては漁港から船で約十分。東京湾アクアラインがすぐそばに見えた。

 すだては潮の干満差によって魚を捕る。竹のくいを約三十センチ間隔に打ち、間に金網を張って、直径十数メートルほどの
円形の仕掛けを作る。入り口は開けてある。魚は障害物に沿って泳ぐ習性がある。満潮のときに入った魚は金網の内側に
沿って泳いで、仕切った一画に集まり、外へ出られなくなる。干潮時にその一画に入り、たも網で捕る。大きい内湾で、
干満の差が二メートル以上とされる東京湾だからこそできる漁だ。

 斉藤さんによると、海の底は真っ平らではなく、山あり谷あり。魚の通り道もあるという。「どこに仕掛けるかは、
経験で覚えた」。すだての大きさは、自分の足の歩数で測って作り上げるという。

 すだての中へ入ると、水位は膝くらい。一目で大きな魚が多数いるのが分かった。スズキ、ウマヅラ、サヨリ、ダツ、
クロダイなどいろいろ。たも網で魚をすくい、五〇、六〇センチほどのスズキ(フッコ)も捕れた。

 鮮度が落ちないよう、斉藤さんは船上でスズキを生け締めにした。「スズキは一年中捕れるが、四、五月がおいしい。
あらいで食べるのが一番だよ」と斉藤さん。宿に戻り、さばいて氷水につけてあらいに。身は透明感があり、
口に入れるとコリコリと弾力があり、甘味があった。

 スズキは内湾に多い。千葉県のスズキ類の漁獲高は二〇〇九年が二千百四十六トン、翌一〇年は
二千三百二十六トンと、ここ数年は全国一が続いている。〇九年の漁獲高で、次いで多いのは神奈川県(七百二十四トン)、
愛知県(六百三十六トン)。同年の全国の漁獲量は八千九百五十トンで、千葉県が四分の一を占めた。
斉藤さんは「(資源管理など)千葉県の努力で、スズキは確実に増えている。一メートル近い大物も珍しくはない」
と話している。
  (草間俊介)

 
5/22 読売新聞 「東京湾の海水から微量のセシウム…文科省調査」
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120522-OYT1T00944.htm?from=tw

 文部科学省は22日、東京湾の海水の放射性物質の測定結果を初めて公表した。

 川崎港の東側の湾中央部の海水を調べた結果、セシウム134が海水1リットルあたり0・0065ベクレル、
セシウム137が同0・0098ベクレルで、海水浴場開設の基準となる同50ベクレルを大幅に下回った。

 半減期が約2年と短いセシウム134が検出されたため、東京電力福島第一原子力発電所事故が
影響しているとみられる。

 今年3月に改定された政府の「総合モニタリング計画」で、様々な河川が集まる東京湾へ土壌に付いた
セシウムが移動する可能性が指摘され、東京湾の海水が新たな調査対象となった。

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5/22 文科省 「東京湾における海域モニタリング結果(海水)」
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/contents/6000/5309/24/229_3_120522.pdf

値は低いけど、事故前と較べると約一桁上昇。

 
5/22 朝日新聞 「東京湾のセシウム、原発事故前の6倍 基準は下回る」
http://www.asahi.com/national/update/0522/TKY201205220522.html

 文部科学省は、東京電力福島第一原発の事故による東京湾の海水汚染調査を実施し、22日、結果を初めて発表した。
湾の中央付近でセシウム137の濃度は基準値を大幅に下回ったが、事故前の約6倍だった。

 発表したのは、15以上の調査地点のうち、川崎港と袖ケ浦沖の間の1地点のみ。セシウム137の濃度は海水1リットル
あたり0.0098ベクレルだった。海上保安庁が2009年にこの付近で調べた0.0016ベクレルと比べ、6.1倍だった。
法に基づく基準値は50ベクレル。

 東京湾では、大学など研究機関の調査で、河川から流れ込んだ放射性セシウムが海底の泥から検出されており、
政府も4月から新たに調査していた。残る地点の値も順次発表する。

 
5/26 NHK 「東京湾 再来年4000ベクレルに」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120526/t10015391091000.html

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、東京湾に流れ込んで海底にたまる放射性セシウムの濃度は
再来年の3月に最も高くなり、局地的に泥1キログラム当たり4000ベクレルに達するとするシミュレーション結果
を京都大学の研究グループがまとめました。

京都大学防災研究所のグループは、福島第一原発の事故で関東に降った放射性物質などの調査データを使い、
東京湾に流れ込んで海底にたまる放射性セシウムを、事故の10年後まで予測するシミュレーションを行いました。

その結果、放射性セシウムの濃度は再来年の3月に最も高くなり、荒川の河口付近では、局地的に
泥1キログラム当たり4000ベクレルに達すると推定されるということです。これは、ことし1月に福島第一原発から
南に16キロの海底で検出された値とほぼ同じです。

比較的濃度が高くなるとみられる東京湾の北部では、平均すると海底の泥1キログラム当たり300ベクレルから
500ベクレル程度と計算されたということです。

再来年の4月以降は、周囲の河川から流れ込む放射性物質が減る一方で、拡散が進むため、濃度は徐々に
下がるとしています。

シミュレーションを行った山敷庸亮准教授は「雨の量などによっては放射性物質が東京湾に流れ込む速度が
早まる可能性がある。海底への蓄積量を継続的に調べるとともに、魚介類に影響が出ないか監視すべきだ」
と話しています。

 
コンタンさま
近畿大学の山崎先生はちょっとトーンが下がってきましたが、海洋大の石丸・神田両先生やマスコミやこの京大の先生らは、
どうしても東京湾の魚が危険という印象をもたせたいようですね。
私の友人が東京湾で漁業をしていますが来週は大変そうです。水産物からはほとんど検出されていないのに、
ほんとかわいそうです。

下記のような東大の先生みたいなことを言ってくれる人が増えてほしいです
http://moribin.blog114.fc2.com/blog-entry-1475.html

 
さかなや さま。

「東京湾の北部では、平均すると海底の泥1キログラム当たり300ベクレルから500ベクレル程度」
というのが、どの範囲の、どんな条件の「平均」なのかもさっぱり判らない…。

NHKは、東京湾の魚介類でこれまで高い汚染が起きてないことを伝えてくれませんが、
このように事実のうち一部分だけを取り出して報道する姿勢は困ったモノです。

NHKのやっていることは、まさに、これ。
https://twitter.com/jun_makino/status/206367430791020544

 
6/2 NHK 「川底の下層に放射性物質集まる」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120602/k10015552931000.html

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、河川にたまった放射性セシウムは、国が測定を行っている
川底から深さ5センチよりもさらに下の層に集まっているケースが多いことが分かり、専門家は、
測定方法の見直しが必要だと指摘しています。

近畿大学の研究グループは、福島第一原発の事故で放出された放射性セシウムの動きを調べるため、
ことし4月、東京湾に流れ込む江戸川で泥などを採取し、川底から20センチの深さで採れた5か所について
セシウムの分布を測定しました。

その結果、河口から上流に15キロ付近の、1平方メートル当たりおよそ5万3000ベクレルを検出した場所では、
56%が川底から深さ5センチよりもさらに下の層に集まっていることが分かったということです。

利根川との分岐部から下流までのほかの4か所でも、同じように、セシウムの47%から78%が、
川底から5センチよりも深いところに蓄積していたとしています。

去年5月以降、環境省が東北や関東の河川で行っている放射性セシウムの調査では、
測定の範囲がいずれも川底から深さ5センチ前後に限られています。

これについて、調査した山崎秀夫教授は「川底の泥は、20センチの深さであっても台風などで
移動する可能性がある。今のところ東京湾の魚の濃度は低いが、影響を予測するには放射性セシウムの
量を正確に把握する必要があり、国は測定方法を早急に見直すべきだ」と話しています。

 
6/13 市川市「ハゼの放射性物質検査結果について」
http://www.city.ichikawa.lg.jp/gyo06/1111000052.html

結果は ND (<19)
NaIによる検査なので、検出下限が高くてちょっと残念。

http://kensan32.cocolog-nifty.com/misyou/2012/08/post-f5f3.html
この方の情報によれば「釣り情報」誌が市川市の検査より低い限界値で調査しNDだったとのこと。

ユーコン さま。情報ありがとうございます。
<4.9, < 3.8 はだいぶ低いですね。

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